国内
コラボレーション・プラットフォームを提供するBeatrust、シリーズAで8億円を調達
ビートラスト、JAFCOをリード投資家とするシリーズ A の資金調達を 8 億円で完了
誰でも簡単に検索してコミュニケーションが取れる「Beatrust People」や、企業内のメンバーのマッチングを支援する「Beatrust Ask」などを開発・展開。AGC、ライオン、住友商事、コニカミノルタ、KDDIなどの大手企業が導入。今回の調達はJAFCOがリード。新規投資家にJAFCO、グローバル・ブレイン、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルの4社とエンジェル投資家 William Lohse氏(Pinterest 初期投資家)を迎え入れた。
AI画像解析ソフトウェアを提供するアダコテック、シリーズBで11億円を調達
製造業×AIのアダコテック、シリーズBで11億円の資金調達を実施
画像解析技術を用いて検品分野におけるDXを支援。今回の調達はリアルテックファンド、Spiral Capitalが共同リード。その他、東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)及び既存投資家である東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)、DNX Venturesを引受先とした第三者割当増資による調達を実施。今回の調達を通して、グローバルも含めた人材採用や新規事業の立ち上げを実施予定。
商談解析クラウド「ailead(エーアイリード)」を提供するバベル、総額約14.6億円を調達
商談解析クラウド「ailead」を提供するバベル、総額約14.6億円の資金調達を実施
オンライン商談データを自動で取得・解析・可視化を通して、セールスイネーブルメント実現を支援。クラウドサービスのレビュー・比較サイト「ITreview」にて、顧客満足度評価4.9/5.0を獲得。同サイトより顧客満足度No.1の表彰を受ける。スパークス・アセット・マネジメント(未来創生ファンド)、ポーラ・オルビスホールディングス及び個人投資家3名を引受先とする第三者割当増資を実施。
海外
PM向けSaaSユニコーン Pendo、世界最大級のPMコミュニティMind the Productを買収
Pendo acquires Mind the Product to boost global product manager community
2010年 英・ロンドン生まれのMind the Productは、世界200都市、コミュニティ参加者数 30万人以上を抱えるミートアップ・スタイルの世界最大級のプロダクトマネージャー(PM)のコミュニティ。PMのみならず、デザイナーやエンジニア向けに、ニュースレター配信やセミナーを定期開催している。今回、日本でも活動するPM向けのプロダクト分析・オンボードSaaSユニコーン Pendoが、同社の買収を発表した。Mind the Product運営チーム20名がPendoに参画する。SaaSの成長エンジンとしてコミュニティの重要性は年々高まっている。加えて、グローバル展開を加速するGTM戦略としても、今回の買収はとても興味深い事例です。
コードをきれいに保つエンジニア向けSaaS SonarSource、$412M(537億円)調達
Clean-code provider SonarSource raises $412M, focuses on helping devs maximize value
スイス発のSonarSourceは、コードの信頼性と脆弱性の課題を分析するSaaS。Sourcegraph社の2020年の調査では、51%のエンジニアが「10年前と比べてコードの量は100倍に増加する」と回答する一方で、92%は「リリースサイクルの高速化のプレッシャーが高まっている」と回答しており、課題が大きくなっている。Fortune 100掲載企業の80社を含む、30万社で導入。顧客社数は過去4年で2,000%以上に増加。本ラウンドはAdvent InternationalとGeneral Catalystがリード。バリュエーションは$4.7B(6,110億円)。
小売店舗と消費者を結び地域経済に貢献するSaaS Upside、$160M(215億円)調達
GetUpside Rebrands as Upside, Raises $165M Series D to Transform Brick and Mortar Commerce
Upsideは、実店舗を持つ地元の小売店が消費者を呼び込むためのキャッシュバック機能を提供するSaaS。インフレ率の高いアメリカで、キャッシュバックで消費者の購買意欲を高め、小売店、消費者、地域経済がWin-Win-Winになるモデル。食品小売店やレストラン、ガソリンスタンドなど5万店以上が利用している。Upsideは売上の1%をサステナビリティ関連の活動へ寄付を行っている。本ラウンドはGeneral Catalystがリード。既存のBessemer Venture Partnersも追加出資。バリュエーションは$1.5B(1,950億円)。
All-in-oneインフルエンサー・マーケティング管理SaaS Mavrck、$135(176億円)調達
Mavrck raises $135M, buys Linkin.bio maker Later in creator and influencer marketing consolidation
カナダ発のMavrckは、メディアやブランド企業がインフルエンサーを見つけ、マーケティングキャンペーン管理・解析を行うことを支援するSaaS。企業はインスタグラム、TikTok、LinkedIn、Pinterestなど複数のソーシャルメディア上でインフルエンサーマーケティングを実施しており、この効果測定の解析ツールも提供。すでに500社以上の消費財ブランドと300万人以上のクリエーターをつなげた実績がある。今回の調達資金で700万人のクリエーターをかかえるLinkin.bio社を買収。本ラウンドはSummit Partnersが単独出資。
アカウント同士で直接決済を可能にするFintechインフラSaaS kevin.、$65M(85億円)調達
Fintech firm kevin. secures $65 M in Series A round led by Accel Partners
リトアニア発のkevin.は、取引コストの高いカード決済を代替し、より安価かつ高速でのアカウント同士の直接決済を可能にするFintechインフラを提供するSaaSスタートアップ。今回はシリーズAながら、トップVCの一角 Accel等から$65Mの大型調達。kevin.は既に世界30か国に170名の従業員を抱えている。
6年でARRゼロから600億円超!Samsara CPOから学ぶ「レガシー産業を革新する方法」
SaaStr「From 0 to $500 Million ARR in 6 years: Learnings from Innovating in Underserved Markets with Samsara CPO Kiren Sekar (Pod 549 + Video)」の一部を日本語で紹介したものです。全内容はリンク先をご覧ください。
2015年に創業して急成長を遂げて、昨年12月に時価総額1兆円超でIPOした、物流業や製造業などのレガシー産業向けIoT×SaaSのSamsara。創業チームの一人 CPO Kiren Sekar氏が、レガシー産業向けでARR $500M(650億円)を達成できた創業当初から大切にしていた3つのことを解説。
- 顧客フィードバック重視:Samsaraは現場向けのソリューションなので、現場に赴き、初期から顧客フィードバックを入念かつ高頻度で聞き込みをした。セールスフォースを通して顧客の声の収集やプロダクト自体にもフィードバック機能を入れるまで徹底。これが革新的なプロダクトへ軌道修正するカギになった。
- 早期からマルチプロダクト戦略:一般には最初のプロダクトが成熟するまで2つ目のプロダクトには取り掛からないが、Samsaraは1つ目のプロダクトの成長し始めた後、すぐに2つ目のプロダクトに取り掛かった。この2つのプロダクトのARRは現在$200Mになっている。またハードウェアを組み合わせることが、ソフトウェアの潜在能力を大きく広げた。
- 徹底した組織カルチャー:SamsaraはDay 1から”グロース・マインドセット”と”長期志向”のカルチャー作りを重視した。長期トレンドで産業がどう変わるか考え、革新的なアイディアを積極的に試し、失敗を賞賛する文化を醸成した。これは以前に創業したMerakiでの経営経験に基づいている。
Intercom流 SaaSの優れたプロダクトデザインのための9つの基本原則
Intercom「Building a foundation of excellence: Intercom’s 9 fundamentals of great interaction design」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
現代のSaaS企業において、デザイナーはプロダクトマネージャー同様に、部門横断で連携し、事業の成果に対する戦略的な役割を果たすようになっています。しかし一方で、デザイナーが戦略的になり過ぎて、本来得意とするユーザーとプロダクト間のインタラクションを最適化する重要性を見失ってしまうリスクがある。このIntercomの記事では、SaaSの優れたプロダクトデザインを維持するためのIntercomの基本的に守るべきルールをまとめています。
- 原則1 同じオブジェクトはユーザーに同じ動作をさせる:ユーザーが直観的に操作できるよう統一
- 原則2 インターフェースに階層をつける:ユーザーが何が重要なのかを視覚的に理解させる
- 原則3 視覚的なリズムとバランスを作る:ユーザーがすぐ理解できる美的なUIを高める
- 原則4 既にあるインタラクション・パターンを使う:ユーザーが覚えるべきパターンを限定
- 原則5 段階的開示法(Progressive Disclosure)を使う:高度なユーザーにも対応するコツ
- 原則6 明瞭かつ簡潔に書く:ユーザーがすぐに理解できる文章で書く
- 原則7 応答性と速度を考慮する:ぎこちない動作性にしない
- 原則8 次に何をすべきか明確に示す:標準経路から外れたユーザーを迷わせない
- 原則9 デザインの標準ルールを守る:カスタマイズは基本しない
オブジェクション・ハンドリング:見込み客の”ノー”を切り返し受注につなげる技術
Belkins「Effective Tips to Overcome Sales Objections in the B2B Sales Industry」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
SaaSセールスでは、「価格が高い」などの理由で見込み客から断られ、商談につながらないことは多くあります。しかしこれで諦めてはいけません。これに対処するための技術として「オブジェクション・ハンドリング(反対意見への対処法)」は一般的に普及しています。この記事では、B2Bセールスでよく直面する「ノー」 の理由 、予算・権威者・時間・必要性に対する対処法、オブジェクション・ハンドリングを習熟するための準備や4つの基本ステップ(以下)を解説しています。セールスフォースでもこの練習は必ずします。
- ステップ①傾聴する:話し手に根本的な原因や要件をを話す機会を与え、どの方向で返すか100%確信を持てるようにします。情報は多いほど、成功確率は高まります。成功するセールスのゴールデンルールは「割り込まない」ことです。決して先回りして拒否してはいけません。
- ステップ②理解する:”ノー”を言われたら、その核心に迫り、そもそも何が引き金になったかを理解することが肝心です。必要なことは、できるだけ多くの「なぜ」を質問することです。なぜそう思うのか?なぜその要因を重要視するのか?見込み客に共感を示しながら聞きましょう。
- ステップ③ 返答する:理解を深めた上で異議申し立てをします。重要度の高い事柄から低い順に説明し、見込み客が情報を消化する時間を与えるようにします。ここで重要なポイントは、潜在的な反対意見を放置しないことです。今情報を持ってなかったとしても、追加情報を追って連絡することを強調しましょう。
- ステップ④ 確認する:反対意見を克服するための情報を提供したら、見込み客に自らの理解が正しいか確認する必要があります。解決策を提示したからと言って、見込み客が完全に満足しているとは限りません。
- 追加:もう1つ重要なことは、見込み客に提示した解決策について熟考する時間を与えましょう。無理に押し通すと、見込み客は守りに入ってしまい、売り手は弱い立場に立たされます。
北米のSaaS株が3年ぶりの低水準に、今後どうなって行くのか?
SaaStr「SaaS Multiples Are At a 3+ Year Low. Where It Goes From Here.」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
北米のSaaS株が4月とゴールでウィーク中に3年ぶりの低い水準に下がった。今後どうなって行くのか?SaaStrのJason Lemkinが考える3つのシナリオは以下。
- #1 悲観的 - ここから20%~30%下がって2018年より前の水準に下がる(中央値 5.54x)
- #2 楽観的 - SaaSは今まで以上に急成長して2020年〜2021年の間の水準に戻る (中央値 10x)
- #3 合理的 - SaaSは引き続き強いキャッシュフローを出しているのでCovid直前の水準に戻る(中央値 8.8x)
Jasonは#2 楽観的シナリオになると思っているが、#3 合理的シナリオでプランニングやスタートアップにアドバイスをしている。
開発の判断基準は「課題解決総量」 深津貴之氏、マネフォ山田一也氏が語るSaaSプロダクト戦略
Micoworks「開発の判断基準は「課題解決総量」 深津貴之氏、マネフォ山田一也氏が語るSaaSプロダクト戦略」の一部を紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
SaaSプロダクト開発中において「使いやすさ」と「機能数」は重要なファクター。全員が頭を悩ませるのは、デザインや開発の優先順位づけや、「何をどこまでやるのか?」といった線引きの判断基準。UIUXの定義からプロダクトへの投資の基準についてヒントを得られる記事。
- UI/UXデザインの良し悪しは「トレーニングコスト」で測る
- 実は「滞在時間が長い」のはユーザーがプロダクトを使いこなせてない場合もある
- 「プロダクトではどういう体験をつくるのか」という方針の議論に入る前に、「ユーザーは今、どういう体験の悪さを感じているのか」という診断のフェーズが大切
- 機能拡張と市場拡張を密結合させることは避けるべき
VP of Sales採用の時に聞くべき質問
SaaStr「10 Great Questions to Ask a VP Sales During an Interview」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
- 「今のセールスチームの規模はどれくらい大きくあるべきだと思いますか?」会社の目標売上に対して、必要となる人的リソースの算出や戦略的に作るべき組織の考えを確認する。
- 「これまで担ってきた契約ディールはどれくらいの大きさですか?」平均してどれくらいの契約金額を扱ってきたかを確認することで、自社のセールス活動にフィットしそうか確認する。例えば10万円の契約を担ってきた人がいきなり1億円の契約をハンドリングするのは難しい。
- 「これまで直接マネージしたチームはどのようなものでしたか?どうやってチームを作り上げましたか?」特に後者はVP of Salesとして採用能力もあるかどうか確認できる大事な質問なので、忘れずに聞く。
- 「これまでどのようなセールスツールを使ったことがありますか?どのツールが好きですか?」一人目VP of Salesを採用するタイミングでは、セールスオペレーションも整っていない段階である可能性があるため、自らツールの仕組みや使い方を理解し効率的に作業する必要がある。
- 「今、あなたの下で働いているメンバーで、転職しても一緒に働いてくれる人は誰ですか?」優れたVP of Salesは常にタレントマネジメントに時間を使っており、優秀な人材も抱えている。転職するにあたり、優秀なセールス1人や2人を巻き込める可能性があるか、確認する。
- 「セールスとカスタマーサクセスはどうやって協調するべきですか?」答えに正解があるわけではないが、最低限、仮説を持っていることをチェックする。
- 「これまで失注したエピソードについて教えてください」過去にどれだけ厳しい環境で活動してきたかをチェックする。獲得している市場シェアが大きく競争があまりないところで戦ってきたか、競合となるプレーヤーがたくさんいる環境で戦ってきたかで、勝ち切れる能力があるかどうかがわかる。
- 「FUD(Fear(不安) Uncertainty(疑念), Doubt(不信))にどうやって立ち向かいますか?」答えに正解はないが、不安定な環境でも、どういう考えを持って困難に立ち向かうのか、困難を乗り越えてどれくらい成果を残すことにこだわりを持っているか確認する。
- 「これまでセールスエンジニアやセールスサポートと、どれくらい連携してきましたか?」会社によってはセールスサポートがかなり手厚い環境もある。スタートアップの場合は、自らがセールスエンジニア的役割や細かい作業を担わないといけないこともあり、ヘルプのない環境でもサバイブできるか確認する。
- 「あなたを採用してから120日後、売上はどのように変わっていると思いますか?」意欲的な目標を掲げる人もいれば、保守的に考える人もいる中で、VP of Sales候補がどのようにして目標をたて、どうやって戦略を立てるか確認する。
- 「セールスとマーケティングチームはどうやって協調するべきですか?」リード獲得から受注まで切っても切り離せないチームの関係をどうやって上手く連携させるか考え方を確認する。これまでどれくらい連携をしてきた経験があるのか、どうすれば上手く連携できるのか質問してみる。