国内
法人カードを提供する「UPSIDER」、シリーズCラウンドで総額150億円を調達
成長企業向けNo.1法人カード「UPSIDER」、DST Global PartnersとWiLによる共同リード投資で、総額150億円の資金調達を発表
バーチャルカードの発行・管理機能、会計処理の早期化を助けるSaaS機能を提供。アクティブ利用企業数は1,000社以上で上場企業も増加しており、利用継続率は99%以上を実現。DST Global PartnersとWiLが共同でリードし、Arena HoldingsやTybourne Capital Managementといった海外投資家も参画。今回の調達により、プロダクトの多角化や採用の拡大、海外市場への展開に投資。
DaaS(DevOps as a Service)を提供する「Definer」、Seedラウンドで6,450万円を調達
IT事業に最速の俊敏性を。Definer Inc.がSeedラウンドで6450万円の資金調達を実施。
クラウドITインフラの構築や監視、問題検知の効率化、自動化をソフトウェアを通して実現することを目指す。株式会社エンライズコーポレーション、SMBCベンチャーキャピタル、南青山FAS株式会社、エンジェル投資家陣を引受先とする第三者割当増資により調達。今回の調達で、組織構築を進めるとともにエンライズコーポレーションとの資本業務提携、金融系VCの参画により、マーケット拡大を推進する。
処方箋入力代行サービス「プレカル」1億円を調達
株式会社プレカル、1億円の資金調達を実施 事業拡大に向け採用強化へ
処方箋情報の入力の自動化をSaaS型で提供。受付から印刷までの業務を限りなく無人化することを目指す。Angel Bridgeが引受先。今回の調達資金は、採用活動の強化、開発体制の強化への投資、認知向上を目的としたマーケティング等に利用。
海外
従業員とITの統合管理SaaS Rippling、シリーズDで$250M(325億円)調達
Rippling valued at over $11 bln after latest funding round
元Zenefitsの創業者兼CEOだったParker Conradが創業したRipplingは、給与計算、福利厚生などのHR管理とアクセス可能なSaaSなど、従業員が利用するシステム管理をすべて一箇所で自動化するSaaS。Ripplingのコアは従業員データベースにあり、それと連携する形でHRとITが自動的に管理できる点が通常のHR系SaaSとの違い。すでにARR $100M(約130億円)を突破。来年には7つの新規プロダクト予定しており、高速のプロダクト開発・リリースする力は非常に高い。BedrockとKleiner Perkinsの2社がリード。バリュエーションは、$11.25B(約1.5兆円)でデカコーンの仲間入り。
SaaS企業向け決済管理インフラSaaS Paddle、シリーズDで$200M(260億円)調達
英・ロンドン発のPaddleは、SaaS企業向けにチェックアウト、決済、購読管理、請求書発行、国際税務、財務コンプライアンス管理を一括してSaaSプロダクトに組み込めるSaaS。SaaSの課金の多様化やアプリ内課金など決済が複雑になると共に、グローバル展開時の消費税対応なども自動で行うことが可能。現在までに世界3,000社以上のソフトウェア企業が利用している。ベースの料金体系は、決済手数料5%+1取引当たり50セントの利用量ベース課金。PE大手 KKRがリード。バリュエーションは$1.4B(約1,800億円)でユニコーンの仲間入り。
ブロックチェーン特化データ分析SaaS Chainalysis、シリーズFで$170M(221億円)調達
Chainalysis Valued at $8.6 Billion in GIC-Led Investment
Chainalysisは、仮想通貨取引所、金融機関、政府機関に向けて仮想通貨によるマネーロンダリングを発見・阻止するためのデータ分析、コンプライアンス監視を行うSaaS。世界70ヵ国以上で利用されている。仮想通貨やNFTなどが急速に拡大する中で、犯罪の温床になることを防ぐ「盾」のような役割を果たしている。シンガポール政府系ファンドGICと既存投資家1社がリード。バリュエーションは$8.6B(約1.1兆円)。
2022年のSaaSの今後を占う「State of the Cloud 2022」
Bessemer Venture Partners「State of the Cloud 2022」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
米国トップVCの1社Bessemer Venture Partnersによる年1回恒例のSaaSマーケット予測レポート。2022年に入ってSaaSをはじめとするグロース株全体の売りが強まっている。このレポートでは、この現状をまとめている一方、SaaSの将来性の高さを強調している。その根拠として、クラウド浸透率の低さによる成長余地の巨大さとSaaSモデルによる他に類を見ない営業効率性の高さを上げています。その一端として『地球上で最も優れたビジネスモデルである可能性がある』と語っています。これに加えて、SaaSの進化に関する5つの予測を解説しています。
- 予測1. Day 1からSaaS+αの追加マネタイズ手法の組込み(Fintech×SaaSやクラウドとの融合など)
- 予測2. SaaSマーケットプレイスによる販売加速
- 予測3. 世界の生産性格差の解消へのSaaSの貢献と成長余地の巨大さ
- 予測4. SaaSのグローバル化
- 予測5. 2022年はユニコーンよりケンタウルス(ARR 100億円以上のSaaS企業)
プロダクトマネージャーが最初90日でやるべきこと
Indian Product Group「First 90 days as a Product Manager」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
プロダクトマネージャー(PdMまたはPM)は、日本のSaaS業界でもメジャーな職種となりつつあります。一方で、PdMほど部門横断的かつ、業務内容が多岐に渡るため型化が難しい職種もありません。アーリーステージの外部採用の1人目PdMであれば、大企業のPdMをやるより難しいものです。この記事では、外部採用で入社したPdMが最初の90日でやるべき基本的なことをシンプルにまとめています。
1. 自社プロダクトの顧客になる:PdMは組織やプロダクトを熟知している必要があります。そのためにはまず、オンライン・オフラインのユーザージャーニーを体験し、自社プロダクトのバリュー・プロポジションを理解することが大切です。
2. ステークホルダーを知る:優れたPdMには、ステークホルダーとの関係性が重要です。PMM、営業、エンジニア、他のPdMや経営陣など。ステークホルダーとの話し合いをはじめ、彼らの期待や課題を深く理解する必要があります。
3. 現状のプロダクトマネジメントの仕組みを理解する:PdMの役割は組織によって大きく異なるため、自社組織のプロダクトマネジメントがどう機能しているか、前提を理解する必要があります。そのために最初の90日では、以下のような質問を投げかける必要があります。
- 現状どのような方法でロードマップ作成とタスクの優先順位付けをしていますか?
- プロダクトのバックログはどのように扱っていますか?
- バグをどう処理していますか?
- 新しいプロダクトのコンセプトはどこから生まれてますか? など
4. ツールや手法の罠にはまらない:PdMはインポスター症候群(自分の功績が肯定できず、自己肯定感が低い心理状態)に陥りやすく、それを補うために既存のツールや手法に囚われやすくなります。しかし、どんなツールや手法も使う前に、「なぜそれが必要なのか?」を知ることが重要です。
5. 良い第一印象を作る:周りにポジティブな第一印象を持ってもらい、信頼してもらうことは、PdMが成功する上で欠かせません。第一印象を良くするためには、ステークホルダーとのミーティングだけではありません。新任のPdMは行動で良い模範を示すべきで、自分が影響を与えられることを見つけ出し、あらゆる努力が必要です。
Burn Multipleのベンチマーク
A16z「A Framework for Navigating Down Markets」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
資金調達環境の悪化によってSaaS企業のBurn Multipleの指標がより重要度高まってきている。Burn Multipleの方程式はNet Burn / Net New ARR。大体一年単位でこの指標を見るので、言い換えると(一年通して燃やした資金)/ (一年で新たに生み出したらARR)になる。米著名VCのa16zによるARR別Burn Multipleのベンチマークは以下だ($1 = 100円換算)。
ARR 0~10億円
- Good - 1.1x
- Median - 1.6x
- Bad - 3.8x
ARR 10億円~25億円
- Good - 0.8x
- Median - 1.4x
- Bad - 1.8x
ARR 25億円~75億円
- Good - 0.5x
- Median - 0.7x
- Bad - 1.1x
ARR 75億円以上
- Good - 0x
- Median - 0.5x
- Bad - 0.9x
歴史から見る、カスタマーサポートとカスタマーサクセス -その発展と融合-
山田ひさのり氏「歴史から見る、カスタマーサポートとカスタマーサクセス -その発展と融合-」の一部を紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
ALL STAR SAAS FUNDのCSメンターの山田さんが、カスタマーサポートとカスタマーサクセスの本質的な違いを歴史を踏まえて解説。両者を分かつのは「リアクティブorプロアクティブ」なスタンス。
しかしこの2つは、プロダクトの発展に伴い、互いに影響しあい融合していいきます。
カスタマーサポートがリアクティブにならざるをえなかった背景や、今後のSaaSにおける両者の立ち位置やあり方についてぜひ、理解を深めていただきたいです!
トップエンタープライズセールスが持つ6つの資質
avenue talent partners「What is enterprise sales? Your definition could make or break your success.」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
- お客さまの理解に努める:マーケットやお客さまの理解の深め、課題解決に向けて、どうすれば点と点を組み合わさり、良い方向に導けるか考えて動くことができる
- 長期的なゲームと物事の複雑性を楽しむ:エンプラセールスは複雑な事象に対して戦略的に動くことが求められる。そして大きなディールを実現するためには、あらゆることを熟さないといけないが、ベストなエンタープライズセールスはこの過程を楽しむことができる
- 売上もそうだが、関係性を重視する:自身のこと(売上などの成果など)にも専念するが、お客様のためにできることに対しても同等に気にかけ、より中長期的な関係性を築くことに注意を払うことが特徴としてある
- 売ることもそうだが、問題解決をする:売上をたくさん生み出すことよりも、お客さまが掲げるゴールを達成することを支援するカタリストになることに興味・関心がある
- 取引や契約に執着するよりも、お客さまのことを真摯にケアする:何よりもお客さまが成し遂げたいことを支援することが、セールスとしての成功にもつながることを理解し、お客さまが満足できる状態を作れるようにケアを徹底する
- 大きな成功の過程にあるスモールウィンに専念する:トップエンタープライズはディールクローズに向けた1つ1つのマイルストンをこなすために必要な仕事に専念する