「今週のSaaS×AIニュース」ピックアップ!
*SaaS×AI Weeklyは、ALL STAR SAAS FUNDが毎週ピックアップした記事を日本語で要約し、一部メンバーからのコメントを入れてお届けしています。

ナバル・ラヴィカントの「真実を売る(Sell the Truth)」が説く9つの原則──"売らずに売る"が大型案件を決める
「Naval Ravikant: Sell the Truth」 by Mustufa Khan on X
ベストセラー『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』でも知られるNaval Ravikant氏とNivi氏が、ポッドキャストエピソード「Sell the Truth」を公開。Mustufa Khan氏が、このエピソードから"売らずに売る"を支える9つの原則を体系化してまとめています。
- 信頼はセールストークより強い
見込み客に「売り込まれている」と感じさせてしまった時点で、すでに勝負は決まっています。Cialdiniの説得フレームワーク(一貫性・好意・権威・希少性・社会的証明・返報性)は、購買層の下位80%には効くが、大型商談になる上位20%には数秒で見抜かれます。Buffett氏が年次レターだけで、米国全土の企業から「自社を買収してほしい」と連絡を受けるのはこの原則の実践です。「売る」を「見せる」に置き換えることがスタート地点になります。 - 理性的な共感は、反論への対処よりも効果的である
旧来の「オブジェクションハンドリング(反論への対応)」は見込み客の懸念を黙らせる技術ですが、トップオペレーターはまず相手の立場に完全に立ち、場合によってはそれに同意します。Hormozi氏は自身のコンテンツのかなりの部分を「なぜ自分から買うべきでないか」に費やしており、「自社プログラムは一定の年商水準に達していない経営者には向かない」と公言します。「あなたには不要だ」とあえて言える人間だからこそ、「向いている」と言ったときの信頼度が跳ね上がる構造です。「No」を稼げる人だけが「Yes」を高額で売れます。 - 誠実さは「他人のため」ではなく「自分のため」の複利資産
悪い数字を隠さず先頭に出す姿勢が、クライアントの継続率を6ヶ月以上に押し上げる実例が紹介されています。Buffett氏が60年間、年次レターで失敗を詳述し続けることで、創業者たちが「他の誰でもなく彼に売りたい」と思う信頼を構築してきました。Naval氏は「見込み客に嘘をつけば、決めるべきでなかった取引を一つ失うだけ。しかし自分に嘘をつけば、数年単位の時間を失う」だと言います。誠実さは「他人のため」ではなく「自分の複利を守るため」のレバーです。誠実な人間は複利で信頼を積み、取り繕う人間は、信頼を決して積み上げられません。 - カリスマ=自信+愛
Naval氏の定義によれば、カリスマとは「自信(confidence)」と「愛(love)」を同時に放射できる能力です。Jobs氏がプロダクトを売ったのではなく「それを持つ自分」を売ったように、信頼販売の本質は相手の人生をより良くしたいという確信から生まれます。自信だけでは圧迫になり、愛だけでは弱く見える。その掛け合わせが顧客を前のめりにします。 - 管理するな、牽引せよ──「船」ではなく「海」を売る
顧客に「何を買うか」を説明するのは凡庸なセールスです。船を造りたいなら木を切らせるのではなく広大な海への憧れを教える──Naval氏はこのメタファーをセールスに当てはめます。優れた起業家は「それを手に入れた後の自分」という欲求を先に喚起します。Welsh氏が語るのは「時間を金に換えなくて済む自分」、Hormozi氏が語るのは「自分がボトルネックでなくなった事業」です。「海」を語れない商談はトランザクションに過ぎません。 - 契約を最適化するな、パートナーシップを最適化せよ
ビジネスの本質は「囚人のジレンマ(裏切ったほうが合理的になるゲーム)」ではなく「鹿狩り(一人では獲れない大物を協力して仕留めるゲーム)」だとNaval氏は言います。裏切れば兎しか得られないが、信じて協力すれば鹿が手に入る──大型契約の構造は明らかに後者です。 - 信じているものだけを売れ
「もし今、営業の仕事をしていて、自分がまったく興味のない商品を売っているなら、別の商品を売るべき」とNaval氏は言います。週末、誰にも頼まれず、無報酬で話し続けられるテーマを持つ人間は、市場で必ず勝ちます。Welsh氏もHormozi氏も、売っているものがそのまま人生の執着対象でした。「金持ちになったらやめるもの」を売っている起業家は、すでに「お金ができてもやり続ける人」に負けています。 - 自分が興奮しているときだけ売れ
Naval氏は「カレンダーが命じたから資金調達するのではなく、自分の事業への確信が高まったときに調達する」と語ります。投資家も顧客も、ピッチが「追い詰められた必要性」から来ているか「本物の確信」から来ているかを瞬時に感じ取ります。最速のハック:パイプラインを半分に絞り、本気で進めたい商談しか追わない状態をつくる──そこが確信の源泉になります。 - 断る勇気が最良のクローズになる
妥協は、素晴らしいビジネスを築くうえでの敵です。合わない顧客を取ることのコストは、契約金額だけでは測れません。9社を断った結果、残ったクライアントからの紹介がその9社分を超えたという実例が示すように、「断る技術」は最も安価な保険です。Buffett氏の「難しすぎる案件は捨てる」哲学と同じく、断れる基準を持つことがブランド構築の真の目的です。
Mustufa氏は記事の最後をこう締めくくります──<yellow-highlight-half-bold>「地球上で最高のセールスパーソンたちは、セールスしない。<yellow-highlight-half-bold>誠実で、執着していて、信頼に足る人間になりすぎた結果、商談が向こうから来る」。今週から手をつけられる最速の一手は、クローズを止めて「この領域で買うべき唯一の人間になる」ことに集中すること──9つの原則は、すべてその一手の言い換えだとも読めます。
システム・オブ・レコードからシステム・オブ・インテリジェンスへ──従来型CRMの時代の終焉
「From "System of Record" to "System of Intelligence"」 by Gio Ahern, Steph Zhang & Alex Immerman on a16z
a16zのGio Ahern氏・Steph Zhang氏・Alex Immerman氏による、GTMソフトウェアの価値の重心が「CRM(System of Record)」から「System of Intelligence」へ移動するという主張。CRMはなくならずインテリジェンス層が思考・行動するための「ただの入力の1つ」になっていく、という洞察です。日本でSaaSを起こしている起業家にとって、「うちのプロダクトはSoR側か、SoI側か」を自問するためのレンズとして使える記事です。
CRMは「フレンドグラフ」と同じ運命をたどる
Facebookのニュースフィードがフレンドグラフを「単なる入力の一つ」に変えたように、AIエージェントはCRMを「読み書きするデータベース」に格下げしつつあります。SalesforceのUI・HubSpotのワークフローはかつてのFacebookプロフィール画面のように「レガシーな家具」になっていく。CRM自体は消えないが、価値の重心は推論を行う上位レイヤー(システム・オブ・インテリジェンス)へ移動します。
なぜデータベースが勝ったのか?
過去30年、営業支援ソフトウェアで生まれた価値のほぼすべてはSalesforceとHubSpotの2社に集中しました。通話メモ・価格交渉履歴・失注理由など、ありとあらゆる営業のコンテキストがCRMに蓄積されたからです。これにより、a16zのAlex Rampell氏が「顧客ではなく人質(hostages, not customers)」と表現するレベルまでスイッチングコストが高まりました。その結果、Salesforce AppExchangeとHubSpot Marketplaceに並ぶ全アプリは、実質「2社のデータベースへの接続権に家賃を払い続ける」構造のうえに成り立っています。
「重力」の所在が「データ蓄積」から「オーケストレーション」へ移る
ソフトウェア時代の重力は「データの蓄積」にありましたが、AI時代の重力は「オーケストレーション」に移ります。AIエージェントはCRM・カレンダー・Slack・課金システム・プロダクトテレメトリ・コール録音・エンリッチメントAPIを同時並列で参照・統合できるため、"データを一ヶ所に集める"必然性そのものが崩壊しつつあります。
スイッチングコストの所在が変わる
かつては「顧客データがSalesforceにある」ことが顧客の離脱を妨げていました。今後は「ワークフロー・推論ロジック・蓄積された組織知がAI層にある」ことが新たな粘着性になります。CRMがかつてAppExchangeに課金したように、システム・オブ・インテリジェンスが新たなハブとなり、CRMを含む複数のSoRをオーケストレートします。
AIネイティブが狙うのは「高頻度×成果測定可能」なワークフロー
インバウンドリード評価・アウトバウンド生成・コール後ノート作成など、入力が構造化されアウトカムが計測しやすい領域に集中しています。多くは既存業務の効率化にとどまらず、これまで誰もやっていなかった仕事を新たに創出しています。
AIは営業人員を削減せず、パイを拡大する
a16zが実施したGTMサーベイで最も意外だったのは、AIツールが大規模に導入されてからCRMの利用率がむしろ上昇している点だと記事は明かします。エージェントが通話を聴取・要約してCRMに書き戻すため、CRMの中身が前よりリッチになり、担当者が改めて参照する理由が生まれている。一方で営業ヘッドカウントは減るどころか増加傾向で、エージェントを使う担当者の目標達成率は明らかに高い──労働予算は減らず、ソフトウェアが食い込む先のパイ自体が大きくなる、というのがa16zの観測です。
組織知の「資産化」が新カテゴリを生む
VP of Salesは朝、Salesforceで顧客リストを開いて優先順位をつけるのではなく、System of Intelligenceが生成した「優先順位フィード」から1日をはじめます。入社6週間の新人が、隣席の10年選手より装備が整っている、という光景が起きはじめているのです。さらに、担当者の異動・退職で失われてきた顧客文脈・成功パターンを「在任中の文脈を一式まるごと後任に引き継げる」形でAI層がリアルタイムに蓄積する。<yellow-highlight-half-bold>「組織の記憶を出荷可能にする」<yellow-highlight-half-bold>というこれまで存在しなかった新しいソフトウェアカテゴリが、ここから生まれます。

人を増やさずに売り上げを伸ばす──ARR 14億ドルのMonday.comが再証明したこと
「5 Interesting Learnings from Monday at 1.4 Billion ARR: Guidance Raised, Stock Crushes, NDR Up to 116%, But Real AI Revenue Still Ahead」 by Jason Lemkin on SaaStr
SaaStrのJason Lemkin氏が、Monday.comの2026年Q1決算を分析しました。同じ週にコンセンサスを1,800万ドル上回ったHubSpotが株価16%下落したのに対し、Monday.comは株価28%上昇──Lemkin氏は「ハードルは『ビート・アンド・レイズ+見える再加速+本物のAI収益モデル』に上がった」と書きます。Monday.comの決算では、NDRがエンタープライズ層で116%へ回復し、ARR 50万ドル超顧客が前年比74%増・RPOが33%増と"送金伝票"が揃って伸びました。さらにCFOが、社内のAI生産性をオペレーティングレバレッジの源泉として公の場で語っています。市場の評価軸の変化を映している記事です。
NDRが116%に回復──エンタープライズ拡張が本物である証明
NDRは全体で110%、ARR 5万ドル超の顧客層では116%に達し、前四半期の低迷から回復しました。HubSpotはグロスリテンションが80%台後半で、NRR 105%はチャーンをアップセルで偶然相殺してつくっている数字。一方、Monday.comの116%は純粋に既存顧客が払う金額が伸びている数字です。「規模が大きい顧客ほどリテンションが高い」というパターンは、2024年のSaaSが見ていた逆現象──エンタープライズこそシート数と更新で叩かれていた構図──の裏返しと言えます。
ARR 50万ドル超の顧客が1年で57社→99社(前年比74%増)──大型顧客化が成長エンジンに
Work Management・CRM・Dev・Serviceの4つのプロダクトの間でクロスセルが進み、1製品の顧客が複数製品を購入するケースが増加。また、2024年に5万ドルで契約した顧客が今では20〜50万ドルの契約に成長するなど、大型顧客化も着実に進行しています。5万ドル超の大口顧客層は12ヶ月で総ARRに占める割合が37%から42%へシフトし、ARR 50万ドル超顧客の平均ARRは約85万ドル。一部は100万ドルを超えています。
「シート+クレジット」型プライシングへ全面転換
AIを活用した新プラットフォーム「AI Work Platform」を2026年5月6日に正式ローンチし、従来のシート単価モデルから「シート+クレジット」の課金モデルへ移行しました。HubSpotも同様にクレジット型のAI価格レイヤーを持ちますが、それは既存のシート課金の上に"貼り付け"られているのに対し、Monday.comはプライシングモデル全体をシート+クレジットを軸につくり直しています。<yellow-highlight-half-bold>市場が値付けしているのは「ボルトオン」ではなく「全面再設計」のほうだ<yellow-highlight-half-bold>、というLemkin氏の論点が、今後のSaaSプライシング設計にとって示唆的です。
人を増やさずに売り上げを伸ばす経営モデル
Monday.comのCFOは「社内で観察しているAI生産性の向上は、収益に比例してヘッドカウントを増やさずに成長できることを示している。これは時間をかけてオペレーティングレバレッジの大きなドライバーになると我々は考えている」と発言。
実際にR&Dは33%増・S&Mの伸びは売上成長率(24%)を下回る17%に抑えながら、GAAP営業利益は前年同期の980万ドルから1,980万ドルへと倍増。社内AIの活用が「報告可能な営業利益のレバー」になることをCFOが市場に明言した、シフトの先端と読める四半期です。

AIで底上げされたメンバーの、採用バーと評価軸はどこに引き直すか──Zapierが運用1年で示した、AI Fluency Rubric V2の3つの肝
「Raising the AI fluency bar for every Zapier hire」 by Tracy St.Dic on Zapier Blog
AIの活用がメンバー全員のベースになるにつれて、「採用で何を見極め、入社後に何で評価するのか」という問いに立ち止まるマネージャーが増えています。Zapierは新規採用全員に求めるAI fluencyの評価設計について、約1年の社内運用を経て今年あらためてアップデートしました。社内のAI利用率がほぼ100%に到達したあと、採用バーと評価軸をどう引き直したかが具体的に示されています。
「使ったことがある」では、もう最低ラインに届かない
AIの活用がメンバー全員のベースになると、まず引き直すべきは「最低ライン」の定義です。
Zapierが新しく定めたバーは3要素です。
①AIがコア業務に組み込まれていること
②単発プロンプトではなく反復可能なシステムであること
③品質・効率・アウトカムに明確なインパクトがあること。
「AIによって意味のある形で自分の仕事を向上できていないなら、バーを満たさない」と書き切られています。「使ったことがある」「議事録要約くらいなら毎日やっている」程度の自己申告ではバーを満たさない、というのが今回のV2の本気度を示すラインです。
評価軸は4コンポーネント(mindset / strategy / building / accountability)× 4タッチポイント(応募書類 / 初回スクリーン / スキルテスト / エグゼクティブ面接)の行列で組まれています。accountabilityはZapierが今回明示的に追加した第4要素です。1回の面接ではなく、選考プロセス全体でシグナルが積み重なる設計になっています。
測るのは「現在地」ではなく「傾き」
Zapierが導入したもう1つの視点が、AI fluencyの "現在地" ではなく "傾き(slope)" を測るというものです。<yellow-highlight-half-bold>「現在地よりも、どうたどり着いたかのほうが重要。<yellow-highlight-half-bold>半年後にどこにいるかの予測精度が高いから」と明示されています。質問は具体的で、何からはじめたか、何を試して捨てたか、アプローチがどう進化したか、を聞きます。たとえば「8ヶ月前から同じ3ツールで止まっている候補者」と「今も実験を続け学習を積み上げている候補者」は、現時点のアウトプットが似ていても別物として扱う、と。
スキルテストも再設計され、候補者がAIを使う「過程」をリアルタイムで観察する形になりました。AnthropicのAI Fluency Index研究を引きながら、「綺麗な最終形より、ラフでも試行錯誤(イテレーション)が見える結果のほうが良いシグナル」とも明言されています。"完成品" を評価するのをやめた、と読める部分です。
マネージャーは「本人が使えるか」ではなく「チームを動かせたか」で測られる
メンバーの評価軸を引き直すと、自然とマネージャー側にも別の問いが浮かびます。Zapierが新しくマネージャーに求めているのは、本人がAIをfluentに使えるかどうかではありません。問われているのは「チームに実装できたか」です。
具体的には4要素
①チームが実験できる心理的安全性(psychological safety)をつくる
②期待値設定とアップスキルの時間を確保する
③チェンジマネジメントを実装でモデル化する
④ワークフローを本質的に再設計する。
「本人はfluentだがチームは旧態依然」ではバー未達と書かれています。AI時代のマネージャーは、個人活用ではなく、組織への翻訳力で測られる、ということです。
採用バーをいきなりZapier V2と同じ水準に上げるのは大きい。しかし「『使ったことがある』を最低ラインとしない」「『現在地』だけでなく『傾き』を聞く」「マネージャーには『チームへの実装』を語らせる」──この3点を今週からの1on1や次回採用面接で試すなら、AIフルーエンシーの議論は採用前提から運用前提へと一気に動きはじめます。
資金調達ニュース
[海外]
🏢 エンタープライズ
- Anthropic ─ 大規模言語モデル「Claude」を開発するスタートアップ。プレマネー9,000億ドルで300億ドルのタームシートに署名。Dragoneer、Greenoaks、Sequoia Capital、Altimeter Capitalの4社が共同リードを務め、各社20億ドル以上を拠出する見込み。(Yahoo Finance)
- Vapi ─ サンフランシスコ拠点のエンタープライズ向け音声AIインフラ。Amazon RingやIntuitが採用し、累計10億件超のコール処理実績を持つ。シリーズBで5,000万ドルをPeak XVがリードし評価額5億ドルに。M12、Kleiner Perkins、Bessemer Venture Partnersが参加。(TechCrunch)
- Monaco ─ AIネイティブなセールスプラットフォーム。シリーズBで5,000万ドルを調達(累計8,500万ドル超)。投資家はBenchmarkがリード、Founders Fund、Human Capitalが参加。(Globe Newswire)
- Judgment Labs ─ AIエージェント評価・継続改善インフラを提供するスタートアップ。シードおよびシリーズAで計3,200万ドルを調達。Lightspeed Venture Partnersが両ラウンドをリード、Nova Global、SV Angelが参加。(Yahoo Finance)
- Nectar Social ─ Metaの元幹部が創業した、ブランド企業向けSNS管理AIエージェントプラットフォーム。シリーズAで3,000万ドルを調達。Menlo Venturesと同社の運営するAnthology Fund(Anthropicとのパートナーシップで設立)がリード、True Ventures、GV(Google Ventures)が参加。(Business Wire)
- Roadrunner ─ Kleiner Perkinsからインキュベートされた、AIネイティブCPQ(見積作成・価格設定)スタートアップ。「Prompt, Quote, Approve(PQA)」モデルで旧来のCPQを刷新する。シードおよびシリーズA合計2,700万ドルをKleiner PerkinsとFounders Fundが出資。(Fortune)
- Wirestock ─ AIラボ向けにマルチモーダルデータを供給するスタートアップ。シリーズAで2,300万ドルを調達。Nava VenturesがリードしSBVP、Formula VC、I2BF Venturesが参加。(TechCrunch)
- Adfin ─ 中小企業向けAI搭載請求・キャッシュフロー自動化フィンテック。英国SMEの請求書遅延率63%に対し、同社顧客は9%と圧倒的な改善実績を誇る。シリーズAで1,800万ドルをIndex Venturesがリード、Visionaries Club、Miro創業者Andrey Khusid氏が参加。(FinSMEs)
🏥 ヘルスケア
- Isomorphic Labs ─ Google DeepMindからスピンアウトした英国のAI創薬企業。独自のAI創薬エンジン「IsoDDE」を活用してEli Lilly・Novartis・J&Jと大型提携を締結済みで、2026年内にAI設計薬の臨床試験入りを見込む。シリーズBで21億ドルを調達し、Thrive CapitalがリードでAlphabet、GVが参加。(Yahoo Finance)
- Forus(旧Tandem) ─ 医師・薬局・ペイヤー・バイオファーマをつなぐAI処方ネットワークを構築し、全米50州の医療提供者に利用。1億6,000万ドル超を調達し、Thrive Capital、General Catalyst、Accel、Bain Capital Ventures(※Redpoint、BoxGroup、Pear VCも参加。網羅性を優先する場合は追記)が参加。(Yahoo Finance)
- Tokaido Health ─ 行動経済学を活用し、より安価な同効果の医薬品への切り替えを支援するAIネイティブの薬剤ナビゲーションプラットフォーム。2,500万ドルを調達。Norwest、Primary Venture Partners、Next Ventures、Constellation、Scrub Capitalらが共同リード。(Primary Venture Partners)
- Optura ─ 医療機関向けAI投資対効果(ROAI)測定プラットフォーム。シリーズAで1,750万ドルを調達(累計2,500万ドル超)。Salesforce Venturesがリード、Echo Health Ventures、Susa Ventures(※Matrix Partners、HC9 Venturesも参加。網羅性を優先する場合は追記)が参加。(PR Newswire)
- Anomaly Insights ─ 医療機関向けAIペイヤーインテリジェンス/クレーム分析プラットフォーム(RCMの枠を超えてマネージドケア運営領域へ拡張中)。1,700万ドルを追加調達(累計3,400万ドル)。Sound Venturesがリード、Alumni Ventures、Link Venturesが参加。(MobiHealthNews)
💰 フィンテック
- Paymentology ─ クラウドネイティブ型グローバルカード発行・処理プラットフォーム。68ヶ国でリアルタイム処理を提供し、2025年の新規販売は前年比117%増。1億7,500万ドルをApis PartnersとAspirity Partnersが共同リードで調達。(Yahoo Finance)
- Elliptic ─ ブロックチェーン取引の監視・コンプライアンス分析を提供するスタートアップ。評価額6億7,000万ドル(ポストマネー)でシリーズDとして1億2,000万ドルを調達。One Peak PartnersがリードしDeutsche Bank、Nasdaq Ventures(※British Business Bank、AlbionVC、Evolution Equity、J.P. Morganも参加。網羅性を優先する場合は追記)が参加。(Bloomberg)
- Stitch ─ 金融機関向けのクラウドネイティブOSを提供するサウジアラビア発のフィンテック企業。シリーズAで2,500万ドルを調達(a16zにとってGCC地域初出資)。a16zがリードしArbor Ventures、COTU Ventures、Raed Ventures(※SVCも参加)が参加。(Business Wire)
- Outmarket AI ─ 保険ブローカー向けAIワークフロープラットフォーム。シリーズAで1,700万ドルを調達(累計2,170万ドル)。Permanent Capital Venturesがリード、SignalFire、Fika Venturesが参加。(Yahoo Finance)
- Greenboard ─ 金融機関向けAIネイティブ金融コンプライアンス自動化プラットフォーム。シリーズAで1,550万ドルを調達(累計2,000万ドル)。Base10 Partnersがリード、YC、General Catalystが参加。(Fortune)
🏭 バーティカル
- GridCARE ─ AIを活用してグリッドの未使用電力容量を特定・解放し、データセンターへの電力供給を加速する「Power Acceleration」プラットフォームを提供するスタートアップ。シリーズAで6,400万ドルを調達。Sutter Hill Venturesがリードし、伝説的投資家ジョン・ドーア氏、National Grid Partners、Future Energy Venturesが参加。(Yahoo Finance)
- gaiia ─ 通信サービスプロバイダー向けAIネイティブOSS/BSSプラットフォーム。シリーズBで4,000万ドルを調達(累計6,600万ドル)。JMI Equityがリード、Inovia Capitalが参加。(Yahoo Finance)
- Ciridae ─ AIトランスフォーメーション企業。建設・物流・ホームサービス等のリアルエコノミー企業向けにAIネイティブOSを最短2週間で実装し、PEファンド管理資産1兆3,000億ドル以上に相当するパートナーを持つ。シードで2,000万ドルをAccelがリードし、Andreessen Horowitz、General Catalyst、Sunflower Capital、Backcountry Venturesが参加。(FinSMEs)
🛡️ ディフェンステック
- Helsing ─ ミュンヘン拠点の欧州最大手AIディフェンステック企業。自律型ドローンとAI戦場ソフトウェアを開発し「欧州版Anduril」と称される。評価額180億ドルで12億ドルの調達交渉中。DragoneerがリードでLightspeedが共同リード。(TechCrunch)
- Arkeus ─ 自律型軍事プラットフォームの「目と脳」となるAI知覚センシングシステムを開発するオーストラリアのディフェンステック企業。シリーズAで1,800万ドルを調達。QIC VenturesがリードしR+VC、Folklore Ventures、DYNE Venturesが参加。(Yahoo Finance)
🛰️ ハードウェア×AI
- Mind Robotics ─ Rivianからスピンオフしたパロアルト拠点の産業用AIロボティクス企業。評価額34億ドルで4億ドルを追加調達(累計10億ドル超)。Kleiner Perkinsがリード、Meritech Capital、Redpoint Venturesらが参加。(TechCrunch)
- Fractile ─ ロンドン拠点のAI推論処理専用チップを開発するハードウェアスタートアップ。シリーズBで2億2,000万ドルを調達。Accel、Factorial Funds、Founders Fundがリード、Conviction、Gigascale、Felicisらが参加。(FinSMEs)
🔒 サイバーセキュリティ
- Frame Security ─ Unit 8200出身者が創業し、AIによるフィッシング・ディープフェイク攻撃から「人的リスク」を守るセキュリティ意識トレーニングプラットフォームを提供。5,000万ドルをIndex Ventures、Team8、Picture CapitalがリードでWiz CEO Assaf Rappaport氏、Elad Gil氏が参加。(Fortune)
[国内]
- ヘンリー ─ 病院向けクラウド型電子カルテ・基幹システム「Henry」を開発・提供するスタートアップ。シリーズCラウンドにおいて、Angel Bridge、グロービス・キャピタル・パートナーズ、ゆうちょアセットマネジメントを共同リードとし、Coral Capital、JIC VGI、鈴与、Mpathyを引受先として、総額30億円を調達。(PR TIMES)
- Check Inn ─ 宿泊施設向けオールインワンシステムを提供するスタートアップ。シリーズAラウンドにてTheta Times Venturesをリード、農林中金キャピタルを引受先に2億円を調達。累計調達額は約3.5億円。(PR TIMES)
- アナウト ─ 内視鏡・ロボット手術の映像をリアルタイムにAI解析し、術中の視覚支援を行うプログラム医療機器「EUREKAシリーズ」を展開。シリーズBラウンドでは、日本グロースキャピタル投資法人をリードに、国際協力銀行、脱炭素化支援機構、ビジョンインキュベイト、既存株主のBeyond Next Ventures、ANRI、ケイエスピーが参加。(PR TIMES)
- Rehab for JAPAN ─ 科学的介護ソフト「Rehab Cloud」およびオンラインリハビリサービス「Rehab Studio」を提供。小野薬品工業のコーポレートベンチャーキャピタルである小野デジタルヘルス投資合同会社を引受先とする第三者割当増資を実施。(PR TIMES)
- xID ─ マイナンバーカードを活用したデジタルIDアプリ「xID」と、自治体・企業向けデジタル郵便サービス「SmartPOST」を展開するGovTechスタートアップ。日本郵政キャピタルを引受先とする第三者割当増資を実施。(PR TIMES)
- Aeromuse ─ パイロットの飛行日誌デジタル化と採用データベースを組み合わせた、航空会社向けパイロット採用プラットフォーム「HUD SONiC」を提供。シードラウンドにて千葉道場およびNTTドコモから出資を受け調達を実施。(PR TIMES)



