意思決定の質を高める「意思決定ジャーナル(Decision Journal)」のススメ
Farnam Street Media「Creating a Decision Journal: Template And Example Included」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
個人であれ、組織であれ、誰しもが何かしらの意思決定をしています。何かに成功することは、良い意思決定の積み重ねの結果です。しかし、意思決定力を磨くために、ご自身の意思決定を振り返ってる人は、必ずしも多くありません。この記事では、このより良い意思決定をするための筋トレとして、意思決定の行動経済学の大家で、ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンが勧めている「意思決定ジャーナル(Decision Journal)」のやり方を解説しています。大事な意思決定をする際に、後で振り返り、より良い意思決定をできるようにトライしてみても良いかと思います。記事では、書いた日から6ヶ月後に振り替えることを推奨しています。
「意思決定ジャーナル」の例は、PDFリンクをご参照下さい。
何度も大ピンチに遭遇しながらも偉大な企業を生み出した経営者のストーリー〜Cornerstone Founder Adam Miller〜
Bessemer Venture Partners「Building a Successful Company in the Midst of Catastrophe」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
コーナーストーンのAdam Millerのインタビュー。MVPが完成した途端にドットコムバルが崩壊し、2Cから2Bに事業をピボット。そして、最初のエンタープライズとの重要な商談ができたタイミングで9.11テロが発生し、商談がストップ。従業員に給与が払えずに「高利貸し」からお金を借りて窮地を凌ぐ。そしてIPOの数日前に東日本大震災が発生し延期を余儀なくされるなど、さまざまなピンチに遭遇しながらも、教育への情熱を持ち続けクラウドの礎を築いてきたストーリーを読むと非常に勇気をもらえます。
彼のリーダーシップの4つの教訓
- 見込み顧客が必要としている内容に基づいて、エンタープライズ製品を構築しよう
- 多くの場合、顧客の資金調達 (=収益) は資金調達の最良の形態です
- 優れた起業家には、情熱、粘り強さ、説得力という 3 つの P が必要です
- 起業はどこでもできる
「周囲の人々はCEOに対して、物事が良いときは生意気になりすぎず、悪いときは落ち込みすぎないことを求めます。バランスを取れるようにまずは、あなたの個人的なバランスを見つけてください。起業は旅です。目的地にのみこだわるのではなく、起業という旅そのものを愛してください。」
マスコミ記者データベース+PR管理SaaS Muck Rack、初の外部資金として$180M(約257億円)を調達
Muck Rackは、オンラインメディア上で記者がどんな取材・記事を書いているかをデータベース化し、企業の広報やマーケティング担当者がお目当ての記者を探し出すプラットフォームと企業のPR管理をサポートするSaaSを提供しているスタートアップ。2009年の創業以来、外部資金を一切おこなわず、自己資金だけで地道に成長してきた。現在では1万人以上の記者データを持っており、グーグルやファイザーなどの超大手企業からZapierやDuolingoなどの新興企業にも幅広く利用されている。今回の創業以来初の資金調達では、Susquehanna Growth Equityが単独で出資。
不動産テックSaaSユニコーン VTS、シリーズEで$125M(約179億円)を調達
米・ニューヨーク本拠のVTSは、不動産ブローカーや大家向けに商業用不動産のデータベースと、資産管理やリース管理のSaaSを提供する不動産テックSaaSのリーダー企業の1社。世界40か国以上に展開しており、グローバルトップ20の資産運用会社19社や30万社以上の物件管理会社が利用するなど、華々しい実績を持っている。今回のシリーズEは、VTSの顧客である投資会社CBREグループが戦略投資家としてリード。主要マーケットである米国、英国、カナダでの展開を強化する。
オープンソース・パスワード管理SaaS Bitwarden、$100M(約143億円)を調達
2015年創業のBitwardenは、1PasswordやLastPassなどと同じく、推測しにくいパスワードを自動生成し、パスワードを安全に管理できるSaaSを提供するスタートアップ。Bitwardenは、無料・無制限のパスワード管理の他に、エンタープライズ対応できるSSO統合やID管理などを有料で提供している。本ラウンドはPSGがリード投資家。Battery Venturesも参加している。
サイバー攻撃シミュレーションSaaS Cymulate、シリーズDで$70M(約100億円)を調達
サイバー犯罪は年率+15%と言うペースで増加しており、2025年には10.5兆米ドルに達すると予測されている。Cymulateは、企業のセキュリティチームが潜在的な攻撃に対するストレステストを自動かつ継続的に実施し、システム改善のアドバイスを提供するスタートアップ。ミッド~エンタープライズを狙っており、利用企業にはNTTやユーロネクスト等の大手企業がいる。本シリーズDは、One Peakがリード投資家。
財務部門のコスト可視化・支出管理を支援する法人カード+SaaS Mesh Payments、シリーズCで$60M(約86億円)を調達
イスラエル発・米ニューヨークに本社を構えるMesh Paymentsは、財務部門が支出のコントロールを自動化し、リアルタイムでインサイトを提供するSaaSを提供しているスタートアップ。2022年前半だけで売上は3倍拡大しており、利用企業は1,000社を超えている。本シリーズCは、Alpha Waveがリード。
アウトバウンドコールの成功率を上げるSaaS Regal.io、シリーズAで$38.5M(約55億円)を調達
Regal.ioは、B2Cテクノロジー企業向けにコールやメッセージングツールと共に、顧客がセールスパイプラインのどこにいて、どこら辺で”摩擦”が生じそうかを可視化するダッシュボードなど、電話上での顧客エンゲージメント向上を支援するSaaSを提供している。Regaloは、TalkdeskやGenesysなどの汎用ツールと違い、オンラインでのセリングが必要なB2Cテクノロジー企業に特化している。本シリーズAは、Emergence Capitalがリード。
社員のリロケーションを支援するSaaS Localyze、シリーズBで$35M(約50億円)を調達
独・ハンブルグ発のLocalyzeは、イミグレーション対応や国をまたぐ移住を必要とする社員を支援するSaaSスタートアップ。欧州を中心に急成長を遂げており、昨年で顧客数は3倍以上の400社、売上は年間で6倍以上に拡大している。本シリーズBは、米国での展開を見据えて、米トップVCの1社General Catalystがリード。
ITデバイスとSaaSの統合管理クラウドを提供するジョーシス、シリーズAで総額約44億円調達
従業員に紐づけたITデバイス・SaaS台帳管理や、入退社に伴うSaaSアカウント発行・削除、退職者の削除漏れアカウントの検知、PC購入やキッティング・ヘルプデスクのアウトソースなどのコーポレートIT業務を自動化する機能を提供。
2022年の1Q末から4Q末までの9ヶ月間でMRR(月次売上)が29倍に増加と成長中。
今回調達した資金は、英語圏へのプロダクト展開、採用に充てられる。
本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- グローバル・ブレイン、ANRI、Yamauchi-No.10、デジタルホールディングス、WiL
営業支援AI SaaSを提供するMagic Moment、シリーズBで20億円調達
営業AI行動システム『Magic Moment Playbook』を開発・提供。また、営業現場のハンズオンサポートができるよう「カスタマーサクセスBPO」も合わせて提供し、営業変革を推進する。
2021年1月の正式リリース以降、大手企業を中心に導入。年間収益額は21年度6月比で330%増加。
今回調達した資金は、プロダクト開発と営業・マーケティング体制の強化に充てられる。
本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- DNX Ventures、DCMベンチャーズ、三井物産
広告効果分析マーケティングツールを提供するサイカ、シリーズE 2ndクローズで8億円調達
成果報酬型テレビCM広告代理事業「ADVA(アドバ)」、オンオフ統合分析ツール「マゼラン」を開発・提供。今回の資金調達の発表に伴い、THE FUND村上誠典氏が、サイカの社外取締役に就任。また、マーケティングソリューション「ADVA(アドバ)」の広告代理サービスにおける運転資金調達を目的に、株式会社みずほ銀行、みずほ証券株式会社とともに、SPCを活用した30億円の流動化の仕組みを設定。今回調達した資金は、主に組織面の投資に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- DNX Ventures、SBIインベストメント
調達・購買部門向けクラウドサービスを提供するLeaner、シリーズAで6.8億円を調達
見積プロセスをデジタル化できるサービス「Leaner見積」を開発・提供。見積作成・依頼や見積データの一元管理、取引先選定、見積比較表の自動作成、チャット機能が搭載されている。
021年の正式版ローンチ以降、サプライヤ社数は2000社を突破。
今回調達した資金は、組織拡大のための採用に充てられ、従業員数2.5倍への拡大を目指す。
本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- グロービス・キャピタル・パートナーズ、インキュベイトファンド、Coral Capital
ナレッジプラットフォームを提供するHelpfeel(旧Nota)、シリーズCで総額6億円調達
検索型FAQシステム「Helpfeel」、メディアキャプチャー「Gyazo」、知識を磨き上げるアイディエーションツール「Scrapbox」を開発・提供。10月1日付でCI/VIを刷新し、今後はエンタープライズサーチ分野の領域開拓を強化していくべく3つのプロダクトを連携を図る。今回調達した資金は、プロダクト開発、セールス・マーケティング活動、採用の強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- One Capital、Salesforce Ventures、みやこキャピタル
業務システムの開発基盤を提供するテイラー、5.7億円調達
エンタープライズ向けにテイラーメイドの基幹業務システムを開発できる開発基盤「Tailor Platform」を提供。業務システムで共通するバックエンド機能をAPIとして提供し、企業が求める機能のうち、個別カスタマイズが必要な部分だけを開発できるようにサポート。エンジニアリングリソースの効率化を実現する。今回調達した資金は、プロダクト開発の強化と採用に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- グローバル・ブレイン、Y Combinator
資金調達サービスを提供するYoii、プレシリーズAで4.8億円調達
RBF(売上連動型ファイナンス)による資金調達サービス「Yoii Fuel」を開発提供。今回調達した資金は、プロダクト機能の強化や採用活動の推進、顧客獲得活動の強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- One Capital、インクルージョン・ジャパン、東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)、三菱 UFJ 信託銀行、農林中金、Plug and Play Japan
3Dデータを活用し産業DXを推進するスペースリー、4億円調達
ブラウザやVRデバイスで再生可能な360°VRコンテンツを手軽に制作・編集、活用できるクラウドソフトウェア「スペースリー」を開発・提供。サービス提供開始から5年で7,000以上の事業者が利用。主に不動産・ハウスメーカーの営業活動や製造業の研修分野のDX推進に活用されている。今回調達した資金は、研究開発及びプロダクト開発の推進、営業組織の採用拡大及び強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- DNX Ventures、DBJ Capital、Archetype Ventures、個人投資家、日本政策金融公庫(資本性ローン)
スタートアップと投資家間のコミュニケーションを効率化するスマートラウンド、1倍非参加型の優先株式でシリーズA調達
スタートアップと投資家間のやり取りを効率化するためのデータ作成・共有プラットフォーム「smartround」を開発・提供。スタートアップ向けに株主総会、資本政策、ストックオプション管理など管理業務を効率化するサービスを提供し、投資家向けにはソーシングや投資先管理、パフォーマンス分析、レポーティングなどのファンド関連業務を効率化するサービスを提供。3,100社以上のスタートアップが利用している。今回調達した資金は、事業開発、プロダクト開発、組織開発に充てられる。
中小部品メーカー向け見積支援システムを提供するLeadX、シードで総額6,000万円調達
日本に約15万社ある部品メーカー向けに見積業務の効率性向上や属人化の防止をサポートする「匠フォース」を開発・提供。見積業務を支援する機能に加え、案件管理機能や図面管理機能を開発。今回調達した資金は、開発力の強化と採用に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- ジェネシア・ベンチャーズ、東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)、Prime Partner