バーティカルSaaSで見落としがちな5つのポイント
CRV「Vertical SaaS Decoded: Five Takeaways Investors and Entrepreneurs Often Overlook」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
HubSpot、Datadog、Airtableなどの投資で有名な米老舗VC CRVによる記事。CRVは、ALL STAR SAAS CONFERENCEで登壇して頂いたSquireをはじめ、Loop ReturnsやWorkstreamなどのバーティカルSaaSに投資を行っています。起業家や投資家がバーティカルSaaSで見落としがちなポイントを解説しています。概要は以下をご参照ください。
- 決済Fintech組込みによるTAM拡大は、想定より難しい
決済を組み込むことができるのは、バーティカルSaaSのユニークな点です。実際に、Shopify、Mindbody、Procoreなどは決済をプロダクトスタックに組込み成長しました。しかし、これらの企業は大きな事業規模を構築した後に、実現したことを忘れてはいけません。リソースの限られた初期では、決済(規制やコンプライアンスの設定、決済代行会社化、サードパーティ管理など)の前に、プロダクト群とアプリレイヤーの完成に注力する方が賢明です。 - 顧客ターゲットのフォーカスと販売戦略は早めに決めるべき
バーティカルSaaSの顧客ターゲットは、大きく、小規模事業者とミッド・エンプラの2タイプに分けられます。起業家の中には、初期に個人事業主でPMFのテストをして、より大きな顧客セグメントに登る”アップマーケット”の計画を立てる方がいます。不可能ではないですが、この2タイプへの売り方は全く違います。エンプラの場合、より具体的な攻め方が必要です。ProcoreやServiceTitanは、創業初期に、エンプラに特化して業界団体や展示会に集中した戦略を取り、成功しました。エンプラSaaS同様に、バーティカルSaaSでもフォーカスが成功の鍵です。 - アナリティクスよりワークフローが勝つ
バーティカルSaaSの中核プロダクトは、ワークフロー型とアナリティクス型の2つのタイプがあります。それ以外のプロダクトは、弱くなりがちなのでお勧めしません。通常、ダッシュボードの様なアナリティクスは、経営者やメンバーが毎日見るので、最も粘着性が高いです。そして、アナリティクス型は通常、他のソフトウェアからデータ供給を受けます。しかし、バーティカルSaaSのバイヤーは、20-30個のSaaSを使いこなす通常のバイヤーとは違い、無駄の無さを好みます。従って、不況では、アナリティクスは真っ先に解約されます。それに対し、ワークフローは、通常、手作業などのアナログプロセスを置き換えるので、より粘着性が高く、なかなか元に戻ることは難しいです。 - バーティカルSaaSの真のエグジットが証明されてきた
長年、バーティカルSaaSは、VCにアセットクラスが求めるレベルの市場規模が無いとみなされてきました。しかしこの10年で、バーティカルSaaSは、上場ホリゾンタルSaaSと競合し、長期的な世代交代が可能であることを証明してきました。今年1月時点の上場バーティカルSaaSの時価総額合計は$218.5B(約30兆円)、平均売上高 $1.48B(約2,000億円)です。加えて、Mindbody($1.9Bで買収)やInstructure($2Bで買収)など、Vista EquityやThoma BravoなどのPEプレーヤーによる大型買収や、オラクルなどの非PEプレーヤーによる兆円規模の大型買収も見られるようになりました。 - 強力なレガシープレイヤーの競合がいた方が良い
強力なレガシープレーヤーの存在は、競争が激しくなるため、良いことです。厳しい競争や複雑なRFPが発生する可能性がある一方で、バイヤー側に予算が既に確保されていることを意味するからです。もし競合のレガシープレイヤーが10-15年前からいるとすると、より堅牢で、アクセスしやすく、ユーザーフレンドリーであることでチャンスが産まれます。ただ例外もあります。それは、TAMが十分大きな市場でのニッチ市場の場合やバイヤーを強く説得できるだけの営業エンジンがある場合です。もう1つの例外は、市場シェア80%以上を持つレガシープレイヤーがいる場合です。この場合、バイヤーは、この会社のソフトウェアを購入することが商習慣的に「正しい」とされてきたため、非常に手ごわいです。Intuitは、この好例と言えるでしょう。
Amazonによるリモート vs オフィス勤務の考察
Amazon「Update from Andy Jassy on return to office plans」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
Amazon CEOであるAndy JassyがRTO(Return to Office、オフィス勤務回帰)計画のアップデートを社員に先日共有。そこに記載されているファインディングスをまとめたTweetがありましたので、そのご紹介です。Tweetにある通り、150万人の従業員のデータから見えた従業員の生産性などに関する考察になります。
- オフィスにいる時間が長く、同僚に囲まれていれば、カルチャーを学び、それを手本とし、またそれを実践し強化することが容易になる。これは特に新入社員に当てはまる。
- コラボレーションや発明は、直接会って行う方が簡単で効果的。例えば、オフラインで行う何かのセッションの中では、人々はクイックに発言し、新しいアイデアや改良点を口にし会話を前進させて、グループ全体が活気づく。それは人々が飛び込むことに抵抗がなく、時には口を挟むことさえもできるが、これがバーチャル通話になると、誰かの割り込みが発生する場合、すべての発言者がブロックされてしまう
- お互いから学ぶことは、直接会って行う方が簡単。誰かのスペースに数メートル歩いて行き、何かをする方法や特定の状況にどう対処したかを尋ねることができるのは、スラックでチャットするよりもはるかに簡単
- チーム同士は、直接顔を合わせる機会が多いほど、より強い絆で結ばれる傾向がある。誰かと顔を合わせ、目を見合わせ、議論していることに没頭することで、人と人を結びつける何かが発生する
プロフェッショナル サービスが高品質のエンプラSaaSの収益を加速させる
Akash Bajwa氏「Professional services beget high quality enterprise software revenues」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
SaaSのエンプラへの市場拡大において、プロフェッショナルサービス(PS)の重要性を見失ってはいけない。チャーンを防いだりExpansionの機会創出だけでなく、「紹介やリファレンス」などの二次的な収益の可能性を広げる。Earlybird VCのAkash Bajwaのブログに簡潔に整理されている。
- PSの代表例はWorkdayとVeeva。両社とも当初は収益の50% 近くをサービスから獲得。戦略的にサービスを契約し先行投資を行った。そしてトレーニングツールや顧客移行ツールを構築し、それを次の顧客に使用することで効率化を志向した。(PS比率は徐々に減少)
- 実際問題、エンプラSaaSを実装・稼働するためには、システム統合、基盤整備、トレーニングなどをプロマネ、アーキテクト、エンジニアチームが横断多くの仕事を実行する必要がありPSなくしては結構難しい。「ERPのリプレイスは心臓移植のようなもの」
- SAP、Oracle、Salesforceなどのプラットフォームは、数十年にわたってカテゴリーリーダーとして君臨。スタートアップが周辺領域から果敢に攻略している。しかし本丸の「SoR」をリプレイすることは相当難しい。情報量が多いほど乗り換えへの慣性は大きくなる。
- 一方で、SoRとして一度業務上不可欠なソフトウェアが導入されると、様々な変数(ワークフロー、統合、ユーザートレーニング)が複合的に作用し、継続的な活用(ロックイン)につながる。
- つまり”低”品質なPS収益が、”高”品質のサブスクリプション収益の土台になってい。つまりPS単体で稼ぐ(コンサルに依存する)のではなくリカーリング収益(プロダクト主導で稼ぐ)への橋渡しになっている。
- プロフェッショナルサービスの価格設定。損益分岐点で設定(Confluent、Workdayなど)から35%(Qualtricsなど)まで様々。ソフトウェアのような利益率ではないが、ここで儲けることは重要ではない。
- 大切なのは、カスタマーサクセスチームと同じ目標を共有しているか。つまりPSのゴールは、「お客様がソフトウェアによって成功すること」である。ここがぶれ始めコンサル依存のモデルになってしまうとSaaS企業として見なされづらくなる。
- PSは自社orパートナー提供のどちらもある。SaaSビジネスとしての評価、相応のプレミアをつけるにはPSの収益が全体の25%未満であるのが一つの基準になる。いうまでもなく依存しすぎると成長の足枷になる。
- 優れたプロダクトであっても、それを導入・活用するために必要なプロフェッショナル・サービスがなければ、こうした大きな予算の獲得の大きな障壁になりうる。PSへの投資は市場拡大につながる有効な打ち手の一つである
プロダクトマネジメントのアート
Lenny's Podcast「The art of product management | Shreyas Doshi (Stripe, Twitter, Google, Yahoo)」の一部を日本語で紹介したものです。動画はリンク先をご覧ください。
Yahoo、Google、Twitter、StripeなどでPMをしていたShreyas Doshiが、キャリアを通して学んだことをポッドキャストで共有していました。以下が要点です。
- 単一のアカウントのもとに複数のサービスを構築することの重要性
Yahooを含めて成功した多くの企業にとって、うまく機能している戦略である。これによって、企業はよりシームレスなユーザーエクスペリエンスを作成し、プロダクトの粘着性を高めることができる。 - 大きく考える力
特にGoogleでの時間で学んだこと。たとえば、Googleがまだ「検索エンジンを提供する会社」であったとき、Larry Pageはすでに自動運転車など、より大きなアイデアについて考えていた。このマインドセットにより、Googleは新たな領域へと拡大し、現在の巨大な存在になることができた。 - Twitterで学んだネットワーク効果とコアプロダクトの差別化を組み合わせることの重要性
この組み合わせは、競合他社がプロダクトを模倣することを困難する強力な粘着力を生み出す。 - 高いエネルギー、健全な判断力、低いエゴ、そして小さなチームが魔法を生み出す
Stripeでの彼の時間の中で、特に明らかだと思ったこと。同社の小さなチームは、迅速に動いて大きな成果を上げることができていた。 - チームのミスアラインメントは、しばしば実行上の問題と見なされるが、常にそういうわけではない。
それはカルチャーや人間関係の問題である可能性もある。問題の根本的な原因を特定して、効果的な解決策を見つけることの重要性を強調した。 - 単に正のROIだけでなく、機会損失を最小限に抑える作業を優先することの重要性
これにより、より影響力のある結果を生み出し、プロダクトマネージャーが最も重要なタスクに焦点を当てることができるようになる。 - 強いオーナーシップを持ち、課題を創造的に実行し、高い強度のレジリエンスを持つ能力
特に、リソース不足、レガシーインフラストラクチャ、およびカスタマーの問題など逆境に直面するプロダクトマネージャーにとって重要なこと。高いエージェンシーを持つことで、プロダクトマネージャーは自分の状況をコントロールし、複雑な問題の解決策を見つけることがでる。 - 成功したプロダクトマネージャーは大きく考え、計算されたリスクを取ることができる必要がある
市場の深い理解、機会の特定能力、そしてそれらを追求する勇気が必要。さらに、プロダクトマネージャーはクロスファンクショナルなチームと効果的に働き、自分のアイデアを明確に伝え、ステークホルダーと強い関係を構築することができなくてはいけない。
クラウドコストの自動最適化SaaS ProsperOps、シリーズAで$72M(約98億円)を調達
2018年創業の ProsperOpsは、AWSやGCP、Azureなどの主要なクラウドプロバイダーのコスト管理を自動化するSaaSを提供するスタートアップ。同社は、クラウドリソースの利用状況をモニタリングし、最適なタイミングでスケールアップまたはスケールダウンを行うことで、コストを抑えることを支援しています。今後、需要が増加することが予想されています。本シリーズAでは、H.I.G. Growth Partnersがリードしました。
コンテンツの生成AI Tome、シリーズBで$43M(約59億円)を調達
2020年創業のTomeは、自然なストーリー作りとDALLE 2を用いたビジュアルコンテンツを自動生成する生成AIを提供するスタートアップ。元Metaのマネージャーが創業したしたTomeは、昨年9月に無料のベータ版を立上げ、2ヶ月後にOpenAIのAIモデルと統合しました。ローンチから134日でユーザー数が100万人を突破。これは、Dropbox、Slack、Zoomなどの生産性向上系SaaSを超える歴代最速での記録となった。本シリーズBは、Lightspeed Venture Partnersがリード。その他に、Coatue、Greylock、Stability.AI CEOのEmad MostaqueやGoogle元CEO Eric Schmidtも参加しました。今回の調達でのバリュエーションは、$300M(409億円)。
分散したHR部門の従業員データをシームレスに統合するAPI×SaaS Finch、シリーズBで$40M(約55億円)を調達
2020年創業のFinchは、200以上の異なるHRシステムと統合できるシングルAPIを提供するスタートアップ。HR版のPlaidとも言えるサービスです。HR部門は異なるシステムに分散している従業員データを一元管理することができます。統合されたデータは、正確かつ最新であることが保証され、HR部門はより迅速かつ正確に業務を遂行することができます。本シリーズBは、General CatalystとMenlo Venturesが共同でリードしました。
カスタマーサクセスを追跡・改善するSaaS Vitally、シリーズBで$30M(約41億円)を調達
2017年創業のVitallyは、顧客の行動や相互作用をモニタリング・分析し、カスタマーサクセスを改善するためのインサイトと行動レコメンドを提供するSaaSを提供するスタートアップ。B2B企業が成長と収益性を推進する上で、カスタマーサクセスの重要性を認識するにつれ、注目を集めています。Vitallyは、Notion、Asana、Monday.comのようなツールと連携し、技術スタック全体に位置する顧客データの重要なソースと統合する点がユニークなポイントです。2022年に入ってから売上は4倍に拡大。Segment、Productboard、Deelと言った有料顧客を抱えています。本シリーズBは、Next47がリードし、Andreessen Horowitz、HubSpot Venturesも参加しています。
オーストラリア発の決済処理Fintech×SaaS DataMesh、シリーズAで$30M(約41億円)を調達
2018年に創業し、豪・シドニーを本拠とするDataMeshは、銀行、プロセッサー、決済ネットワーク、加盟店に、カードプレゼントやeコマース機能に加え、アクワイアラーや加盟店の既存システムに適応する決済・端末機能をモジュール式で提供するスタートアップ。DataMeshは年間数千億円の決済を処理しており、2023年中にドイチェバンクを介して、インド、インドネシア、オーストラリアなどアジア6カ国のオンライン決済の加盟店に、同社の技術を提供する予定です。本シリーズAは、NAB Venturesがリードしました。
世界中の数十の空港で使用されている空港管理SaaS AeroCloud、シリーズAで$12.6M(約17億円)を調達
2019年にイギリス・チェスターで創業したAeroCloudは、クラウドネイティブな空港管理SaaSを提供するスタートアップ。フライトの自動ゲート割り当てや収益増加のための予備ゲート容量の最適化など、空港の一般的なユースケースをサポートする機能と共に、機械学習で特定の時期の乗客数の予測などの機能も提供しています。欧州ではマンチェスター空港やアイントホーフェン空港と提携しており、アメリカではタンパ国際空港やジョンウェイン空港に導入されています。年間約1億5千万人の乗客を処理しています。本シリーズAは、米VC Stage 2 Capitalがリードしました。
ソフトウェアエンジニアが経験ゼロでも機械学習プロダクトを開発できるSaaS Replicate、シリーズAで$12.5M(約17億円)を調達
Replicateは、Dockerでオープンソースプロダクトの開発をリードしていたBen Firshman氏と、Spotifyで機械学習エンジニアを務めていたAndreas Janssonが、共同で設立したスタートアップ。Replicateの中核プロダクトは、開発者が、機械学習モデルを標準的な量産可能なコンテナ形式でパッケージ化できるオープンソースツール「Cog」です。ソフトウェアエンジニアが経験ゼロでも、数行のコードで機械学習を使えるようにし、AIを使ったプロダクトを作れるようになります。本シリーズAは、Andreessen Horowitzがリードし、Y Combinator、Sequoia Capital、Figma CEOのDylan Fieldなどが参加しました。
リスキリングのさらなる発展を促すSchoo、シリーズEで総額約21.5億円調達
社会人向けオンライン学習サービス「Schoo」、法人向け社員研修や自己啓発学習「Schoo for Business」、高等教育機関DXプラットフォーム「Schoo Swing」を開発、提供。ESG投資の流れを汲み、個人の学びの促進や人材育成を支援する。「Schoo」では、生放送授業を毎日無料提供。登録会員数は84万人、法人の導入数も2,900社に達している。今回調達した資金は、プロダクト開発、採用・組織体制の強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- インキュベイトファンド、第一生命保険、中国電力、SBI新生銀行、商工組合中央金庫(エクイティ・デット両方含む)
カレンダープラットフォームの構築を推進するSpir、プレシリーズAで5.5億円調達
日程調整ツール「Spir」を開発、提供。日程調整からカレンダーへの登録までをワンストップで可能にする。2021年5月サービス提供開始から、昨年比4.3倍成長で登録者数10万人を突破。2022年8月より法人向けのチームプランをリリース。商談獲得や採用面接がさらにスムーズに済む機能をリリース。今回調達した資金は、法人向けのチームプランを中心としたプロダクト強化、海外展開のための人材採用強化、マーケティング活動に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- ジャフコ グループ、One Capital
継続課金ビジネスに携わる企業の包括的な支援提供を目指すアルプ、シリーズAエクステンションラウンドで総額4.1億円調達
サブスク販売・請求管理システム「Scalebase」を開発、提供。従量課金などの複雑な課金モデルに対応し、毎月の請求データを自動で作成。また、顧客に対して継続課金で契約している場合は、そのリニューアルの管理や、MRRなどの経営データの可視化などをリアルタイムに行うことができる。2019年10月に提供開始以降、AI Inside、Caddi、atama plusなど100社以上が導入。今回調達した資金は「Scalebase」の機能拡張と販売促進、新規事業の立ち上げとそれに伴う組織強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- UB Ventures、DNX Ventures、三菱UFJキャピタル、山口キャピタル
不動産業界における「仲介3.0」の実現を目指すFacilo、シードで2億円調達
不動産仲介会社向けコミュニケーションクラウド「Facilo」を開発、提供。2023年2月22日に正式リリース。仲介会社の営業担当と顧客(物件購入検討者)の間でやりとりされる物件提案や内見日程調整、書類手配を一元的に管理、可視化する。現在、野村不動産ソリューションズや三菱地所ハウスネットなどの大手企業が導入。今回調達した資金は、プロダクトの更なる機能拡充と導入企業への営業体制・サポート体制強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- Coral Capital、DNX Ventures
海事産業に特化したSaaSを提供するザブーン、プレシリーズAで1.6億円調達
海事DXを促進する「MARITIME 7」を開発、提供。海事産業における船員不足、規則の煩雑化による業務過多などの課題に着目。労務管理記録簿を自動で作成する船員労務管理機能を2022年6月にリリース。船員は自身で保有するスマホやタブレットなどで勤怠の打刻が可能。2022年4月に改定された船員法に遵守した船員の管理ができる。今回調達した資金は、「MARITIME 7」のプロダクト強化と海外展開のためのマーケティング活動、採用強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- DIMENSION、インキュベイトファンド、SMBCベンチャーキャピタル、山口キャピタル、個人投資家
障がい者と社会の関係を改善するGotoschool、シリーズAファイナルクローズで3,200万円調達
子どもの運動教室「LUMO」、就労移行支援事業「LUMO+」、就労支援事業のFC展開およびSaaSプロダクトを開発、提供。増加傾向にある障がい児童向け施設の多くが単なる預かりサービスという枠に留まっているところに着目し、エビデンスやメソッドを基にした療育指導を促進。発達障がい児童を対象にした独自の運動療育プログラムを開発し、現在6校舎を構えている。今回調達した資金は、「LUMO」の出店加速、「LUMO+」の立ち上げ推進、IPOに向けた管理体制強化、SaaSプロダクトへの投資促進に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- SMBCベンチャーキャピタル、個人投資家
デジタルイネーブルメントプラットフォームを提供するWE UP、シードで5900万円調達
自社開発システムやWebサービス上にガイド表示やデータ入力制御機能を提供し、現場の課題をリアルタイムにサポートする「WE UP」を開発、提供。ノーコード・プログラミング不要でWebサイト上のサービスガイドを作成することができる。東急不動産SCマネジメントが2月22日より利用。経理部門や情報システム部門など、業務上デジタルツールを利用する部門などの従業員の「わからない・使いこなせない」を解決し、誰も取り残さないDX化を推進する。今回調達した資金は、新機能開発や開発体制の強化に充てられる。本ラウンドに参画した投資家は、下記の通り。
- DCMベンチャーズ、石黒 卓弥氏(LayerX)、石塚 亮氏(メルカリ)、倉橋 健太氏(プレイド)、田部 正樹氏(ノバセル)、他2名個人投資家
WE UP、DCMベンチャーズおよび個人投資家らからシードラウンド調達を実施