エンタープライズSaaSがサービスを軽視してはいけない5つの理由
Mark Suster氏による「One of the Biggest Mistakes Enterprise Startups Make」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
SaaSの連続起業家のベンチャーキャピタリスト Mark Suster氏による記事。投資家の中には、「ロータッチなビジネス、ソフトウェア売上しか要らない。なぜならスケールしないからだ。」という意見がよくあります。これはアーリーステージのエンタープライズSaaSスタートアップには大きな間違いだと指摘しています。その5つの理由を以下の通り解説しています。
- ロールアウトが成功するから
優れたプロダクトであっても、自然にお客様に利益をもたらすことはありません。お客様の社内プロセスの特定ニーズに合わせて実装をロールアウトすることが必要です。ロールアウトには、チャンピオン(ロールアウトの責任者)とスポンサー(予算の責任者)がいる一方、必ず妨害者がいます。プロフェッショナル・サービスは、献身的にロールアウト実行チームを支援し、実装を成功させる効果があります。 - SIと組み合わせると更なる解約の低下につながるから
サイロ化したシステムはお客様へのインパクトが低くなります。そこでSI(システム統合)がカギになりますが、お客様がSIにリソースを割くことはありません。まだ大事なポイントは、他のシステムと統合される程、解約率は下がります。お客様は競合他社のシステムに乗り換えるために、システム統合の手間をかけることを嫌がるからです。 - SIerなどのチャネルパートナーは初期は機能しないから
実装はSIerなどの外部業者に任せるべきだ、という意見があります。しかし、売上が十分に大きくなるまでは外部業者は、リソースを割こうとはしません。よくセールスフォースのSIerエコシステムがこれに対する反論で用いられますが、セールスフォースは独自のプロフェッショナル・サービスチームを持っていたことが初期の成功につながったのです。 - アップセル・クロスセルのチャンスを作るから
最もお客様から信頼される営業は、お客様のシステムを熟知し、現場で実装を行う人達です。だからプロダクトをより多くのID数を獲得し、新機能をお客様に販売する際にもインプリの実行チームは更なる成長の糸口になります。 - 固定費をカバーし、事業成長の原動力となるから
プロフェッショナル・サービスはプロダクトより粗利率が45-55%と低く、スケールしにくい特長があります。しかし、プロフェッショナル・サービスは固定費を賄うだけでなく、未来のソフトウェア売上の原動力になります。また、エクイティの希薄化をしない、資金調達方法としても有効です。但し、プロフェッショナル・サービスへの過度な依存は厳禁です。
あなたのプロダクトが使われない理由は何ですか?
James Hawkins氏のツイートの一部を日本語で紹介したものです。全ツイート内容はリンク先をご覧ください。
Y Combinator卒業生であり、現在はプロダクト上のユーザー解析ツールを提供するPostHog創業者のツイートのご紹介です。6回のピボットの過程の中で、企業にプロダクトがソリューションが受け入れられないケースについて、彼の経験談をもとにまとめてくれています。
- お客さまが、あなたのソリューションには努力が必要だと考えてしまうこと
たとえプロダクトが無料であっても、お客さま企業側の人々の時間は無料ではありません。プロダクトの価値をわかってくれないと、あなたのプロダクトを使うことは時間の無駄だと思ってしまいます。お客さまの職位が上であればあるほど、この考え方は強くなります。もし、職位が上位の人から何もフィードバックがもらえない場合は、彼らの利害に反する状況を招いてしまっていることが考えられます。 - プロダクトを明確に説明できていないこと
プロダクトの説明の仕方は、あなたが思っている以上に重要です。複雑であれば人々は理解できません。友達に話すように説明し、難解になっている部分についてユーザーに直接フィードバックを求めましょう。 - 企業から見て信頼性に欠けていること
B2Bの場合、ウェブサイトが乱雑だったり、無秩序に見えたりすると、企業はチャンスを与えてくれません。最悪の場合、あなたのプロダクトはセキュリティリスクや問題を引き起こすかもしれません。 - あなたが提供するソリューションが課題を本当に解決するか懐疑的であること
潜在的なお客さまは、あなたのアプローチに賛同できない場合あなたのプロダクトを試す可能性は低いです。ソフトウェアやAI技術を提供しているにも関わらず「ソフトウェアは人の問題を解決できませんよ」「AIはクールに見えますが、現実のアプリケーションでは十分に正確ではないので機能しませんよ」というような声が出てくる場合は、これ以上何を試しても意味はなく、別のアプローチが必要です。 - ユーザーがソリューションにアクセスできないこと
PostHogの初期は、ユーザーがそもそもログインできないという不具合を起こしていたこともありますが、このようなテクニカルな不具合については、事前に解消しておくべきです。 - プロダクトの利用に不安を感じていること
例えばソリューションを利用するにあたり、個人データや個人的な企業データを必要とする場合、顧客企業はセキュリティリスクを考えます。そのリスク以上に課題解決によるベネフィットがある場合は、導入のハードルはそこまで高くないかもしれません。お客さまがプロダクトを利用していない場合(もしくは導入検討を進めていない場合)は、彼らから率直なフィードバックを求めることに努めましょう - お客さまがそもそもその課題を解決したくないこと
そもそも、多くの課題は優先順位が高くありません。あるいは、お客さま企業やユーザーはまったく課題を抱えていないというケースもありえます。その場合、あなたのソリューションは彼らにとって面倒に感じられます。
PMFへの試行は永遠に続く
OnlyCFO's Software World「Product-Market Fit Never Rests」の一部を日本語で紹介したものです。全文はリンク先をご覧ください。
ソフトウェア会社は急速に成長するために資本を投下している。その初期投資に価値があるものを得るには、高いLTVを維持し続ける顧客に依存しています。これにより、1) キャッシュフローの損益分岐点への迅速な転換、または 2) より多くの VC 資金の調達が可能になります。
PMFは非常に重要なのは言うまでもないですが、特に多くの企業が下記の②③を認識することが難しいです。
- PMFが見つからない →売上が上がらず、VCが追加の資金を提供できません
- PMF の時期尚早な宣言 →これにより、キャッシュバーンが大きくなり、PMF を見つけるまでの時間が大幅に短縮されます。
- PMF を継続的に構築できない →企業は、解決策ではなく問題に取り組む必要があります。テクノロジーは変化し(つまり、AI プラットフォームのシフト)、市場は変化し、顧客のニーズも変化するため、企業は製品の両方に適応して PMF を構築し続ける必要があります。
ランウェイ2週間から15億ドルの評価へ:Loom CEOのプレイブック
SaaStr「From 2 Weeks of Runway to a $1.5B Valuation: The Founder Playbook with Loom's CEO and Co-Founder」の動画内容を一部日本語で紹介したものです。全内容はリンク先をご覧ください。
ジョー・トーマス、LoomのCEOによる講演で、彼が企業の旅路や成功への主要戦略、そして15億ドルの評価額を達成するまでを話しています。以下が要点になります。
- カルチャーやバリュー、チームマインドセット
カルチャーやバリュー、チームのマインドセットはスタートアップの成功を駆動する重要な役割を果たします。スタートアップは「一つの"イエス"」だけで成功するのに対し、企業はしばしば複数の承認を必要とします。「楽観主義」「オーナーシップ」「速度」「誠実さ」「人間性」は、Loomの成功に貢献した重要なカルチャーやバリューです。 - 強いディストリービューション戦略
明確で集中的な拡販戦略を持つことが不可欠です。Loomにとって、これは自社プロダクトのバイラル性に乗じ、より多くの人々がビデオを録画し共有することを可能にすることでした。スタートアップは、主要な成長戦略に焦点を当てて、企業のコアな提供物と一致させることが推奨されます。 - AIとコミュニケーション
AIは、個人レベルでも企業レベルでもコミュニケーションに大きな影響を及ぼす可能性があります。AI生成のコミュニケーションが一般化し、人間のオリジナルな知識が失われる「コピーのコピー」効果が生じる可能性があります。しかし、特にビデオを通じて、人間の知識や経験をより多く符号化するのにAIが役立つ可能性もあります。 - 成長と効率性のバランス
マクロ環境での焦点が成長から、バーンマージンや効率性へと移行しています。大きな賭けにリソースを配分しつつ、プロダクト主導の成長(PLG)とセールス主導の動きとの間のギャップを埋めることに挑戦があります。 - LoomでのAI機能
LoomにおけるAI機能の導入が発表されました。これにはビデオの自動サマリーや、トランスクリプトに基づいたタイトルの自動生成などが含まれます。これは、はじまりに過ぎず、自動チャプター、タイムスタンプ挿入、さらにはToDoリストの自動作成などの追加機能が開発中です。 - ハードシングズを伝える
たとえそれが不快なことだったとしても、誠実で困難なことを伝えることはとても重要です。これは特に、リーダーシップの役割で取り組むべき価値です。 - ホリゾンタルな拡大
Loomは、セールスやカスタマーサポートといった特定の縦の領域に焦点を当てるのではなく、様々な使用例に対し横断的に拡大しました。これはLoomを使用するユーザーの多様な範囲に基づいて行なわれた大きな賭けでした。 - 爆速セールスへの移行
Loomが爆速セールスモデル(High Velocity Sales)へと移行しました。このモデルには、標準化された価格設定が含まれるため、セールスプロセスの交渉プロセスを取り除くことができます。このアプローチは、プロダクト主導の成長(PLG)の価値観により一致し、顧客との関係のより良い基盤を築くためのものです。
IBMがVista Equity Partners傘下のハイブリッドクラウド管理SaaSを提供するApptioを$4.6B(約6,500億円)で買収合意
クラウドの普及により、多くの企業ではプライベートクラウド、パブリッククラウド、オンプレミスにITスタックが分散したハイブリットアプローチが主流になっています。Apptioはこのハイブリットクラウド環境下のIT投資の分析、プランニング、最適化を一元管理するSaaSを提供するSaaS企業です。世界中の1,000社以上の大企業で利用されており、2018年にPEファーム Vista Equity Partnersにより非公開化されました。IBMはハイブリッドのコンセプトへの投資を加速させるためApptioを現金で$4.6Bを支払い買収を発表しました。この買収は規制当局の承認を経て、2023年後半には完了する予定です。
Kafkaと互換性を持つストリーミングデータ・プラットフォームSaaS Redpanda、シリーズCで$100M(約142億円)を調達
2019年創業のRedpandaは、オープンソースとして人気のあるKafkaと互換性を持ち、企業がリアルタイムデータを把握することを支援するSaaSを提供するスタートアップ。顧客にはシスコ、アカマイ、ボーダフォンなどの大企業を抱えています。昨年の売上は5倍に成長し、従業員数も昨年2月の60名から現在160名まで倍以上に拡大しています。今回のラウンドは、Lightspeed Venture Partners、GV、Haystack VCの3社が共同でリードしています。
企業の機密データセキュリティ保護を支援するSaaS Cyera、シリーズBで$100M(約142億円)を調達
パンデミック下でのデジタルシフトにより、企業はますます大量の独自データを取り扱わなければならなくなりました。その結果、企業はデータを追跡し、安全性を確保することがより難しくなってきました。Cyeraは、元イスラエル国防軍出身の2人が創業した、企業がデータ保護のために機密データの可視化を支援するSaaSを提供してます。最近、OpenAIのAI搭載チャットボットChatGPTに入力された機密データを匿名化するブラウザ拡張機能も提供し始めました。2022年には800%という驚異的な売上成長を達成しています。本シリーズBでは、Accelがリードし、Sequoia CapitalやRedpoint Venturesなどが参加しました。
エンドユーザー近くでアプリを構築できるPaaSを提供するFly.io、シリーズCで$70M(約100億円)を調達
Fly.ioは、Herokuのようにアプリケーションをデプロイする、いわゆるPlatform as a Service(PaaS)を提供するスタートアップ。Fly.ioの特長は、開発者がクラウドインフラ上でアプリケーションやデータベースを、可能な限りユーザーの近くで、簡単に起動できる点にあります。多くのアプリでは低レイテンシーが重要であり、エッジで実行することでレイテンシーを可能な限り減らすことができます。本シリーズCは、EQT Venturesがリードし、既存投資家のAndreessen HorowitzやIntel Capitalなども参加しています。
エンド・トゥー・エンドでEC立ち上げを支援するSaaS Cart.com、シリーズCで$60M(約85億円)を調達
Cart.comは、ホームデポの元幹部やBlinds.comの元COOらが2020年に設立した、コマースとロジスティックスを横断で支援するSaaSを提供するスタートアップ。現在、約6,000以上のブランドが同社のプラットフォームを活用しています。本シリーズCでは、B. Riley Venture Capital、Kingfisher Investment Advisors、Snowflake Venturesなどが参加しました。今回の評価額は$1.2B(約1,700億円)で、2022年2月のシリーズBよりも50%近く高い評価を得ています。
■ 資金調達
製造業のサプライチェーン変革に取り組むキャディ、シリーズCで総額118億円調達
製造業のバリューチェーンが抱える構造的な課題に対し、部品調達プラットフォーム「CADDi MANUFACTURING」と図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」の2つの事業を提供しています。これらのサービスは、国内外の産業系メーカーに利用されており、特に「CADDi MANUFACTURING」は国内の産業系メーカー売上トップ20社の75%と取引実績があります。前回のシリーズBから比較して、社員数は230名から590名に拡大し、日本のみ拠点から4カ国展開に発展しています。キャディは2030年に向けて「CADDi MANUFACTURING」の売上規模1兆円、「CADDi DRAWER」の販売規模1000億円という目標を掲げています。このラウンドには、グロービス・キャピタル・パートナーズ、DCM Ventures、グローバル・ブレイン、WiL、ジャフコ グループ、Minerva Growth Partnersなどが参加しました。
行動変容を通して人々のより良い意思決定を支援するGodot、プレシリーズAラウンドで総額4.5億円調達
行動科学とAIによる超個別化エンジン「Nudge AI」を提供しています。行動科学のエビデンスと行動データを学習することで、一人ひとりの意思決定や行動を効果的に変容するための個別化されたアプローチ設計を支援します。会社は2022年7月に設立され、市民のがん検診や特定健診の受診率向上、地方自治体向けソリューション「BetterMe®︎」の開発と提供などで実績を積んできました。2023年5月にはウィーンに研究開発拠点を開設しています。本ラウンドに参画した投資家はSBIインベストメント、インテージホールディングス、モバイル・インターネットキャピタルです。
AI見積支援システムを提供する匠技研工業、プレシリーズAで総額2.1億円調達
製造業界に特化したAI見積支援システム「匠フォース」を提供しています。日本の中小製造業の現場を100社以上訪問する中で浮かび上がってきた「見積業務」の根深い課題に着目し、2022年9月に「匠フォース」をリリースしました。このシステムは、誰でも迅速に適切な値決めが可能になる、オールインワン・AI見積支援システムで、「脱・属人化」「脱・どんぶり勘定」を実現し、付加価値を適切に価格転嫁できるようにすることで、持続可能な経営を支援します。このラウンドには、ジェネシア・ベンチャーズ、東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)、アニマルスピリッツ、個人投資家が参画しました。
ESG情報開示業務の効率化を目指すシェルパ・アンド・カンパニー、エクステンション・ラウンドで1.5億円調達
企業のESG情報開示の業務負荷を軽減する「SmartESG」を提供しています。「SmartESG」は社内のESGデータを一元化することでサステナビリティ活動の分析と改善を可能にし、企業のESG情報開示の業務負荷を軽減するクラウドサービスです。2022年5月にβ版の提供を開始しており、現在は横浜ゴム株式会社、九州電力株式会社、三菱倉庫株式会社、大日本印刷株式会社といった東証プライム上場企業をはじめとする各企業に導入されています。本ラウンドは、WiLから総額1.5億円を調達しており、本ラウンドを経てグローバル・ブレイン、WiLが共同リード投資家です。
企業の顧客エンゲージメント向上を支援するCS Technologies、総額1.1億円調達
SaaS事業「CSエリート」とコンサルティング事業の2つの事業を展開しています。SaaS事業では、プログラミングスキルがない担当者でもコミュニティサイト・アプリを開発・運用することができるシステム「CSエリート」を提供しています。データの収集や分析、アウトプットまで完結される機能の網羅性や、ノーコードによって誰でも活用できる利便性、直感的UIによる高い操作性がポイントです。本ラウンドに参画した投資家は、Leo Sophia Groupです。
オーダーメイドの生成AIチャットシステムを提供するカサナレ、シードラウンドで約4000万円調達
企業向けに生成AIの導入支援と各社専用にカスタマイズ可能な生成AIチャットシステム「Kasanare」を提供しています。ChatGPT等の生成AIの大規模言語モデルにより開発されたGenerative AIチャットシステムです。オーダーメイド開発によるカスタマイズ製品、SaaS提供による導入コストの低下、安心のセキュリティなどが特徴です。カスタマーサポートやカスタマーサクセス業務等の効率化や顧客体験の向上をミッションとし、様々なユースケースに対応することが可能です。今回のラウンドには、グローバル・ブレインが参加しました。
ホテルDXを支援するAZOO、プレシリーズAの資金調達を実施
ホテル向けの一体型DXシステム「WASIMIL(ワシミル)」を提供しています。WASIMILは、直販予約エンジン、宿泊管理(PMS)、在庫管理、料金管理、経営データ分析(帳票・BI)、そして宿泊顧客データの管理を含むCRM・マーケティングを一元化するシステムです。これにより、宿泊事業者の業務効率化と売上向上を同時に支援します。リード投資家にはALL STAR SAAS FUNDを迎え、京都エンジェルファンド、G-STARTUPファンド、株式会社i-plug 代表取締役CEOの中野智哉氏、Chatwork株式会社 代表取締役CEOの山本正喜氏から投資を受けました。
ビジネスコミュニケーションをアップデートするRECEPTIONIST、資金調達を実施
クラウド受付システム「RECEPTIONIST」、日程調整ツール「調整アポ」、会議室予約システム「予約ルームズ」を提供しています。アナログな慣習が残る受付業務の効率化を目指し、2017年にクラウド受付システム「RECEPTIONIST」の提供を開始しました。このシステムは、企業受付に長年従事した代表の経験を反映させた使いやすさと、ビジネスチャットや外部システムとの幅広い連携機能が評価され、年間利用回数200万回を突破しました。また、一連のビジネスにおけるコミュニケーションをワンストップで効率化することを目指し、日程調整ツール「調整アポ」、会議室管理システム「予約ルームズ」を提供しています。サービス継続率は99.5%と高いリテンション率を誇っており、東京ガスやNTT DATAなどの企業が導入をしています。このラウンドには、Bonds Investment Group、Salesforce Ventures、D Capital、ベクトルなどが参加しました。
テクノロジーで対話の可能性を拡げるコンシェルジュ、シリーズAラウンドで第三者割当増資及びデットファイナンスを実施
企業の業務効率化とマーケティング支援を行う言語AIプラットフォーム「KUZEN」を提供しています。サービス開始当初は、ノーコードAIチャットボットを主軸に大企業の業務効率化を支援しました。その後対話型マーケティングの需要の高まりを受け、企業のマーケティング支援を行っており、2023年6月現在、大手企業を中心に約400社の企業に導入されています。このラウンドでは、東京大学エッジキャピタルパートナーズ、イノベーション(INNOVATION HAYATE V Capital投資事業有限責任組合)、NCBベンチャーキャピタル、ベクトルからの第三者割当増資及び金融機関からのデットファイナンスを行いました。
育成による営業のパフォーマンス最大化を目指すブレーンバディ、資金調達を実施
営業支援サービスと営業育成DXツール「SaleSpot」を提供する企業です。「SaleSpot」は、営業組織・個人の育成ポイントの可視化、営業成果の向上を支援するDXツールで、2023年6月にローンチされました。個々人の理解度に合わせた学習コンテンツの提供により、属人化している営業ノウハウを効率的に組織内に浸透させ、高品質で安定的な人材育成が可能となります。「SaleSpot」はアート引越センターやネオキャリアなどの企業に導入されています。本ラウンドに参画した投資家は、MTG Venturesです。
営業を加速するキーボードアプリを提供するアンビシャスグループ、資金調達を実施
営業向けキーボードアプリ「TeamBoard」を提供しています。「TeamBoard」は、スマホのキーボードに定型文・資料・画像など利用頻度の高いコンテンツを登録し、ワンタップで送信できる営業支援ツールです。キーボードをチームで共有することで、全ての営業担当者の会話をより効果的にします。また、同社が提供する「チームプラン」では、営業の効率化やリアルタイムでのチーム連携、スマホ業務の見える化などが可能です。営業の定型文や資料が登録されたキーボードをチーム全員が使うことで営業の効率化を図り、キーボード内の変更はリアルタイムで反映されるため、担当者が古い資料を誤送するミスも防げます。本ラウンドに参画した投資家は、East Venturesです。
■ IPO / M&A
クックビズ、アルバイト業務管理クラウド「CAST」事業を譲受へ
クックビズ株式会社は、CAST株式会社運営するアルバイト業務管理クラウドサービスのCAST事業について、事業譲受することを決定しました。譲受価格は8,500万円です。CASTは、飲食事業者向けアルバイト業務管理クラウドのシフト管理・勤怠管理・給与管理SaaSプロダクト「CAST」の企画・開発・販売等を行っています。クックビズは、CAST事業の獲得により、顧客との接点を強化するだけでなく、人材支援事業やDX事業への強化、アルバイト領域への進出、SaaSストック型ビジネスへの参入など、多角的な事業シナジーを見込んでいます。
- 米SaaSデカコーンDatabricksがインテル出身者が創業した生成AIスタートアップ MosaicMLを$1.3B(約1,900億円)で買収と発表(ZDNET)
- トムソン・ロイター社が法律専門家向けの高度なAI・機械学習ソフトウェアを提供するCasetext買収に関する契約を締結。買収金額は$650M(約950億円)で現金で実行される予定(Thomson Reuters)
- 英Stability AIのHead of Research、COOの幹部2人が退職(Bloomberg)
- 米SaaSユニコーンDataikuがエンタープライズ向けの生成AIユースケースコレクションを発表(Dataiku)
- アリババクラウド、AI画像生成モデル「通義万相」を発表(PRTimes)
- 世界のマーケティング責任者の70%が生成AIをすでに自社のマーケティングに導入~BCG調査(BCG)
- NEC、生成AIの総合サービス「NEC Generative AI」の提供を開始(INTERNET Watch)
- NTTデータ、対話型AI「LITRON Generative Assistant」を提供(IT Leaders)
- DeepMind共同創業者とLinkedIn共同創業者 Reid Hoffman氏が創業した生成AIスタートアップInflection AIがマイクロソフトやNVIDIAなどから$1.3Bを調達。評価額は$4B(TechCrunch)
- 生成AI分野のリーダー企業RunwayがシリーズCエクステンションで$141Mを調達。今回Google、NVIDIA、Salesforce Venturesなどが参加(Yahoo! Finance)
- 元Adobe CTOが創業したエンタープライズ特化の生成AIスタートアップTypefaceがシリーズBで$100Mを調達。投資家はSalesforce Ventures、Lightspeed Venture Partners、GV (Google Ventures)など。評価額は$1B(TechCrunch)
- 評価額$4Bの英・生成AIスタートアップStability AIがコンバーティブル・ノートで$25M弱を調達(Bloomberg)
- 生成AIモデルの安全性と信頼性を高めるCalypsoAIがシリーズA-1ラウンドで$23Mを調達。Paladin Capital Group、Lockheed Martin Venturesなどが参加(TechCrunch)
- 金融サービス業向けに詐欺や金融犯罪と闘うAIを開発するResistant AIがシリーズAで$16Mを調達。GV、Index Venturesらが参加(TechCrunch)
- AIソフトウェア開発と実装特化のコラボレーションソフト BeeKeeperAIがシリーズAで$12.1Mを調達。Sante Venturesなどが参加(Yahoo! Finance)
- Databricksの創業期エンジニアが設立したBentMLがシードで$9Mを調達。DCM Venturesらが参加(TechCrunch)
- 50万人近いユーザー数を抱えるリアルタイム・ボイスチェンジャーを開発するVoice.aiが$6Mを調達(TechCrunch)
- 生成AIを学習分野で活用する英・ロンドン発のKinnuがシードで5.1M英ポンドを調達。Local GlobeやSpark Capitalらが参加(FINSMES)
- 小売業向けに生成AIでコンテンツ作成を支援するOptiversalがシードで$4.2Mを調達。Bling Capitalらが参加(Retail Insight Network)