「SaaS企業はT2D3(5年でARRを72倍)達成を目指すべし!」
多くのSaaSスタートアップが挑む「T2D3の達成」は、スタートアップにとって最速で成長するためのチャレンジであり、ユニコーンを目指す上での一つのベンチマークと言えるでしょう。
しかし、世界には、私たちの想像をはるかに超えたスピードでの成長を実現したSaaSスタートアップが存在します。そのうちの1社が、「Deel」です。
同社はなんと、わずか20ヶ月という超短期間でARR $1M(約1.4億円※)を、$100M (約145億円)まで成長させるという驚きの実績を上げたのです。Deelとは一体、何者なのか?Deelの凄さをいくつかハイライトして皆さまにお届けします。
そして、そのDeelが2022年11月17日開催「ALL STAR SAAS CONFERENCE 2022」に登壇!Deelを最速でユニコーン企業へと導いた同社CRO、Shuo Wangさんの頭の中を覗きます。記事の文末に、当日のカンファレンスの内容をまとめたリンクも用意しました。
※2022年10月9日時点での為替レートで計算
創業から3年でユニコーンへ
MITで出会った2人で創業
Deelの創業は2019年。MITで出会ったAlex BouazizとShuo Wangによって創業されました。同年にアクセラレータープログラム「Y Combinator」に採択され、2020年5月にはAndreessen Horowitzなどから、シリーズAで1,400万ドルを調達。
2020年9月にはシリーズBでさらに4,800万ドルを調達しています。ちょうどこの時期は世界的に新型コロナウイルスが猛威を振るった時期でもあり、リモートでの採用活動がスタンダードとなったことで、Deelに期待の眼差しが注がれるようになったと言われています。
そして創業からわずか3年、2021年4月にはシリーズCラウンドで1億5,600万ドルを調達し、この段階でユニコーンに。2021年10月にはシリーズDラウンドで4億2,500万ドルを調達、評価額は55億ドル(2022年10月現在で約8,000億円)という、創業から約3年で、まさに異次元の成長を見せつけています。
グローバルでの雇用・給与支払いの問題を解決、ShopifyやNikeからも支持を受ける
Deelが提供するのは、リモートチームのために作られたグローバルな給与計算とコンプライアンスHRサービス。一見、何の変哲もないサービスに思えるかもしれませんが、たとえば日本企業が海外で人材を雇いたいとなった場合、現地に法人を立ち上げる必要がありました。これは、現地の社員への雇用契約、給与の支払い、税金の処理など、その国の法律に遵守した上で実施しなければならなかったからです。
その問題を解決したのが、Deel。
契約したい、雇用したい人材を、クライアントの代わりに雇用して派遣する形をとることで、現地の労働法や税法に準拠した雇用を実現しています。そのため、Deelは現在、世界150ヶ国以上に拠点を持っているのです。
また、ワンクリックで、たとえば本社のあるアメリカから世界各国のチームに120以上の通貨で報酬を支払うことができるという特異性も持ちます。
数人規模のスタートアップはもちろん、ShopifyやNikeのようなグローバル大手企業にも早期から幅広い規模で利用されているという、まさにグローバルなリモートワークチームを運営・維持する上で必要不可欠なプロダクトと言えるでしょう。
2022年11月17日、異次元SaaS「Deel」に迫る
さまざまな観点からみても、異次元と呼ぶにふさわしいDeel。そんな同社のCRO、Shuo Wangさんが11月17日、ALL STAR SAAS FUND主催「ALL STAR SAAS CONFERENCE 2022」に登場します。
創業から3年でユニコーン、2022年10月時点で世界150カ国に拠点を持ち、わずか20ヶ月でARR100億円を突破と凄まじいスピードで成長を遂げているDeel。しかし、まだ非上場であり歴史が浅いため、Deelに関する情報は世の中に落ちていません。
そこでここからは、当日のセッションをより深く理解できるようにDeelが、とにかく飛び抜けているポイントを予習していきましょう。
(1)その成長はSlackやTwilio、そしてRampより早い
ARR $1Mから$100Mを20ヶ月で達成するスピードは、数々の名だたるSaaS企業の成長スピードを凌駕しています。この成長スピードは私たちのチームが把握している中でも、世界で2番目の成長スピードです(1位はWizが約18ヶ月で達成)。
出典:ツイッター「Deel公式アカウント」より
(2)従業員人数は3年で260倍に。この急拡大には、洗練された教育、採用のオペレーションがあるはず
2019年、従業員数5名からスタートしたDeelですが、2022年9月時点での従業員数は、なんと1,300人以上。約3年で組織の規模が260倍へと拡大しています。
短期間での大量採用とそれに伴うオンボーディング、想像するだけで確実に容易なことではありません。
(3)シリーズAの調達から約1年でユニコーン企業に
前述の通り、2020年にAndreessen HorowitzからシリーズAの調達を発表した12ヶ月後には1,800億円以上の評価での調達を発表。ARRの成長スピードも凄まじいものがありますが、企業価値評価の上がるスピードも凄まじい。
(4)Day 1からグローバル展開
ローンチ初日から一気にアメリカ以外のヨーロッパやアジアへもサービスを展開し、今では150ヶ国以上で利用できるサービスになっているDeel。普通は、一つの国でその国の顧客セグメントを対象にプロダクトをローンチするところからスタートするのですが、サービスの特性もありDay 1から複数の国でサービスを展開するという、珍しさがあります。この点は、グローバル展開を視野に入れている国内スタートアップにとっても、参考になる情報があるのではないでしょうか。
とにかくいろんな観点からみても、凄い。
そんな異次元なスピードでの成長を叶えたDeelのCRO、Shuo Wangさんに異次元の成長を実現できた裏側を迫ります。皆さま、奮ってご参加ください。