プロダクトの価値を図る上で、一つの指標となるのがACV(Annual Contract Value、年間発注額)です。特に、1案件でACV1,000万円を超える大型案件の受注は、SaaSスタートアップにとってはその後の展開を勢い付けていくターニングポイントにもなりえます。
しかし、それだけの規模となれば、組織やプロダクトにもそれ相応の「備え」が必要となってきます。いったい何に備え、どのようなアクションを取っておくべきなのか。今回は、ACV1,000万円を達成した経験を持つ2社のCTOに、当時の経験をシェアしてもらいました。
登場するのは、保険業界のアップデートを目指し、「InsurTech(保険×テクノロジー)」の分野で保険代理店向けのSaaS開発を進めるhokanのCTO・横塚出さん。そして、カスタマーサポートに特化したAIプロダクトなどを手掛けるカラクリの中山智文さんです。
事業を成長させる上で、避けては通れない大型案件。それぞれの会社では、いかなる対応を施し、プロダクトや組織をアップデートしたのでしょうか。聞き手は、ALL STAR SAAS FUNDのPartnerとして、投資先開拓や投資先支援、業界のDX推進を務める佐伯裕人です。
受注前からお客様を巻き込んでいく
──ACV1,000万を達成した経緯と、プロダクトや企業のフェーズを教えてください。
hokan・横塚:2017年8月に創業して、プロダクトを実際に作り始めたのは2018年です。実際にACV1,000万円の案件を受注したのは2019年の10月でした。我々は当初から「戦略とは、戦いを略すことである」と捉えて、大型案件から狙っていく方針に決めていたんです。同時期にACV800万ほどの案件も受注できました。
そこからの半年間ほどは、受注した2社の状況を落ち着かせるために、新規受注はほぼ受け付けずに開発を続けていましたね。体制としては、CEO直下の事業責任者が、セールス、CS、PdMも兼任する形で、顧客から意見の吸い上げを行い、それをCTOである私の直下の機能開発チームで、ひたすら機能ギャップを埋めていく……という泥臭い実情でした。
カラクリ・中山:創業が2016年で、プロダクトを正式にローンチしたのは2018年の2月です。ACV1,000万円の契約は、2018年の7月頃からやり取りを始めたお客様でした。4か月ほどかけてお話をしていくなかで、サービス導入に至りました。
当時の体制はCEOだけが正社員で、開発メンバーは役員ポジションの自分と、Webエンジニア、テックアドバイザーが一人ずつです。あとは、大学院の研究室のメンバー6人がデータサイエンティストとして手伝ってくれていた、という体制でした。
hokanさんと比べると、カラクリはチームとしてACV1,000万という目標を掲げていたわけではありません。ただ、大手のお客様との実績をちゃんと作っていく気持ちはありましたから、やり取りが始まったときには全力で向き合う意識は強かったです。それこそ週に2〜3回は全員でお客様のオフィスを訪れていたんじゃないでしょうか。
というのも、「オフィスの一角をカラクリで自由に使って構わない」という契約になって、お客様も訪問を喜んでくれたんです。だから何度も現場の人たちと対話し、会食もして、サービスが深く刺さるポイントがわかるなかで、導入への説得力が増していったんだと思っています。導入後もギャップはなく、要望機能もその場で開発していましたね。
それも、サービス自体がまだ大きな規模でなく、その場でアップデートをすぐにかけることが可能だったからです。お客様とのミーティング中にプログラムを書いて、その場で実際に見せていくこともありました。
特に大手のお客様なら、受注前から巻き込んでいくスタイルがいいのでしょうし、巻き込むタイミングは早いに越したことはないと思います。現場ヒアリングも受注前から重ねていく。カラクリは今も実際にそうしています。ただ、巻き込みすぎても関係者が多くなって意見がまとまらないかもしれないので、キーマンは押さえつつですね。
ACV1,000万円を最初に達成したお客様も、今はその企業で社長を務めている方が、当時は執行役員でご担当者でした。その方と「カラクリが描いているカスタマーサポート業界のあるべき姿」や「カスタマーサポートの重要性」について話すなかで、とても共感を寄せてくださったから、一緒に推進していけたのも事実です。
──あまり役割分担などはせず、とにかく全員で臨んでいったと。
カラクリ・中山:当時、僕らは本当に創業メンバーしかいない状態なので、役割分担も何も整理されていなかったです。むしろ、スタートアップらしく「全員で、全部やる」というスタンスだったからよかったのかな、と思います。今でこそカラクリは「スクラムカスタマーサクセス」を掲げていますが、まさにそういう状況でした。
「スクラムカスタマーサクセス」はカラクリのバリューのひとつですが、このカルチャーは初期段階から生まれていたんだな、と感じます。全職種の採用時に重視しますし、エンジニアもお客様に近いところで開発したい、というマインドを持つ人は優先していますね。
hokan・横塚:それでいうと、hokanはターゲットを絞ることをポイントにしていました。メインは現場責任者の方、ITのシステム責任者の方、代表の方。この方々とはこまめなコミュニケーションを心がけました。
実際にご利用いただく現場の方の声はもちろん大切です。開発初期からチャットボットを導入し、システムに関する問い合わせやご意見をたくさんいただいていました。また、商談フェーズにおいても、オンライン商談になってからは、許可をいただいた上で録画をして、実際にお客様が何に困っているのか、チームに共有していますね。
カスタマイズできる「拡張機能」は必ず入れておく
──機能開発について、大きな契約先であるほど、要望に応えることを考えてしまいがち、という難しさがあるようです。「その会社だけにしか使えない機能」を作ってしまうのも考えものでしょうし……。
カラクリ・中山:そうですね。ただ、大手のお客様向けのサービスだと個別カスタマイズは発生してくるものです。カラクリは、基本的には一旦持ち帰って検討し、入れたほうがよい機能ならばすぐに導入し、試してみる程度なら要望のあったお客様だけに追加していました。最終的には、その問題を解決できる別の方法を考えます。
もし、エンタープライズのお客様の導入を狙うなら、絶対に必要なのは拡張機能の仕組みを用意すること。カラクリのチャットボットなら「スキル」と呼んでいるものが、それに当たります。メインのサービスに影響しない形で、お客様側で設定でき、個別に開発できるSDKみたいなものを用意しておき、そこでカスタマイズできる設計にするんです。
ただ、用意するのは大変で、特に初期フェーズであるほど難題です。でも、それによって2日程度の稼働で大手のお客様の「あと少し足りない」という要望を吸収できるのであれば、十分に要件は満たせます。拡張機能そのものも、オプション化できるキャッシュポイントになります。その拡張機能がお客様のシステムと紐付き、業務のなかに組み込まれれば、お客様にとってなくてはならないツールとなり、結果的にチャーンを防ぐ仕組みとしても機能していきます。
「ウォークスルー」を機能開発に活かす
──「機能ギャップを埋める」という話がありましたが、セールスやCSと、エンジニアの間でコミュニケーションに齟齬が出るシーンもよくあると聞きます。開発の優先順位決めなどの点は、どのように工夫されていましたか。
hokan・横塚:プロダクトプランニングチームが「この課題をなぜ解くべきか」という“Why”を、エンジニアチームが「それをどうやって解くのか」という“How”を突き詰める分け方にしています。他チームと柔軟にコミュニケーションを取りながら、機能の優先順位付けや企画はプランニングチームで行っています。「なぜ」の説明責任を果たすためにも、人数を分厚くしていますね。
大事なのは、<yellow-highlight-half-bold>顧客ドリブンで捉え、顧客の解像度が高い人が決めるべき<yellow-highlight-half-bold>という考えです。そこで、hokanでは「ウォークスルー」を活用しています。
たとえば、プランニングして開発に落とす前に、「あなたは生命保険を取り扱う代理店で、管理職員です。月末の締め作業をしていて、退職者の管理としてユーザー削除をしたい場合、どう動かすか操作してみてください」という状況設定をした上で、まずはプロトタイプを操作してもらい、動作に対してフィードバックします。
こういったウォークスルーを機能開発ごとに何度か確かめ、挙動を固めて、実際に開発する流れを取っています。開発設計の漏れ、デザインの問題点、要望を満たせているかといった確認が、ある程度は事前にできるのがメリットですね。
──なるほど、良い取り組みです!
hokan・横塚:ありがとうございます。ただ、最初は全く工夫もできていませんでした。当初はCSがPdMのような働きをしていて、機能要件を優先づけていたんです。というのも、先に述べたように営業責任者がPdMもCSも兼ねていた格好で、ACV1,000万円と800万円の大型2案件の機能ギャップをひたすら埋めていたわけですが、当然ですが負荷はかかる。
初期は、役割・責任を明確にしていない兼任状態だったり、開発文化がままならないままにエンジニアの区分けもなく機能ごとに作っていたりと、現場は整理がなく進んでいたように思います。
その後、開発は、徐々に役割を切り出しました。受注し、契約済みになると、われわれはCRMも提供しているので、他社システムからのデータ移行が必要になってきます。これを担うポジションとしてCRE(カスタマー・リライアビリティ・エンジニア)を設けました。また、拡販していくタイミングで、データ基盤のチームを作ったのもよかったと自負しています。
──体験軸でパートを切り出すのは特徴的ですね。
hokan・横塚:導入は、やはり大変なんです。現場としても現行システムからリプレイスする上で、明らかに良くなるツールだったとしても、システム責任者は社員へアナウンスしなければなりませんし、プロダクトのキャッチアップも必要ですから。
また、SaaSで実施すべきはチャーン分析だと考えているので、拡販してデータが貯まっていく前に、データ基盤を整備すべきだろうと。まずはデータ基盤を任せられる専任一人がおければ十分だとは思います。
──カラクリでは、CS、PdM、開発の役割を組織化させていったのは、どういうタイミングでしたか?
カラクリ・中山:2018年夏、ALL STAR SAAS FUNDさんに初めて出資していただいたタイミングでした。その資金をもとに採用活動を本格的に始め、組織が急拡大していきましたからね。2018年の終わりにはWebエンジニア、CS、ビジネスサイドのマネージャーといった人も加わり、2019年には組織化されていったように思います。
CTOがセキュリティ対応できる体制を
──エンタープライズが導入するとなると、セキュリティ面への不安などは挙がりやすいポイントになるかと思うのですが、実際に指摘されることはありましたか。
hokan・横塚:より大きな案件を契約していこうと考えるほど、やはりセキュリティ関連は懸念されます。実はCTOになって、最初の2年はコードを書いていましたが、この2年ほどは自分が現場でコードを書くことから離れるようにしていました。その分、セキュリティやリスクマネジメントに対応できる体制を徐々に構築してきました。
直近はセキュリティチームと、法務に関しても僕が見ています。エンタープライズの契約は、お客様としても3年から5年分のシステム費用を、社員数がずっと少ないスタートアップに数千万円から数億円で預けようとされているのと同じです。最後の商談が終わってから、リスクマネジメントを突っ込まれることは必然的に起きます。そして、スタートアップですから、当然にそれはあり得る。
だからこそ、エンタープライズを狙う際に、システムの全体像を把握し、ITにおけるリスクマネジメントを理解でき、コーポレート全体のシステム統制図が描ける存在がいることは大切です。ACV1,000万以上の案件に向かう前には、徐々に整えていくべきかと思います。
カラクリ・中山:金融系は膨大な量のセキュリティチェックシートがあったり、機能面でもユーザー権限を管理する仕組みを求められたり、「画面操作のログを全部残してほしい」といった要望があがったり……と、確かに様々なご要望やご不安点の解消を行ってきました。
最初のお客様ほど、やはり機能よりもプロダクトの新しい価値にフォーカスしてくださらないと対応しきれないのでは、とは思います。それこそアーリーアダプターな人に、いかに協力してもらえるかを考えたいところです。
もし昔に戻れるなら、変えてみたいポイントは?
──もし、昔に戻れるとしたら、どういったところを変えたいですか?それによって導入までの難易度が下がるようなポイントがあれば、ぜひ教えてください。
hokan・横塚:HRはもっと早めに欲しかったですね。何らかの価値を生み出して提供するなかで、最も根幹になるのは、その価値を生む体制そのものだと思うんです。言い換えると、どういった体制をお客様に信頼していただき、価値をひたすら継続的に出すサイクルを作れるか。その行き着く先は、個々人の能力やメンバーがフィットした組織体制になりますから、常に議論するべきポイントになるでしょう。
あとは、エンジニアがセールスの現場に出る必要性も、もっと早く気づきたかったですね。分業が進むほど顧客の課題からは遠くなっていくので。「エンジニアがセールスの商談に出る」といった文化も早めに作っておくとよいかもしれません。
この代替案ではないですが、全社的な取り組みとして、ポジションにかかわらず、入社時には「デモレビュー」を実施しています。プロダクトをキャッチアップして、こちらが設定したいくつかの状況に合わせて発表してもらうんです。CSなら「受注が決まった後のキックオフ」といった状況ですね。エンジニアリングマネージャーも発表しており、自社のプロダクトを知る良い機会になっています。
エンタープライズに関して言うと、セールスは、法務の手続きやセキュリティチェックシートなどで負荷が大きいですし、CSも導入期間が長い中で、ステークホルダーも急に増えて、オンボーディングしていかなければなりません。hokanでは「エンタープライズ定例」を設けて対応メンバーの状態をチェックしていますが、これは定例にしたほうがいいですね。
カラクリ・中山:最初からシステムのセキュリティ要件を、大手企業でも問題が起きないように、ある程度は固めた設計にするでしょうね。カラクリでも新しく作っているプロダクトは、全ての権限を最初から設定できるように変えています。それは、将来的に複雑な権限管理が必要になることが経験上、わかっているからです。
あとはもっと早い段階で、エンジニア一人ひとりの特性を把握しておくことですね。0→1が得意なエンジニアと、1→10が得意な人、10→100が得意な人と、それぞれ特性がある。確かに最初は0→1のエンジニアだけがいれば良い期間もありますが、なるべく早い段階で次のステージが得意な人にも加わってもらうべきでした。カラクリはサービスローンチから1年ほどかかって、1→10や10→100が得意なエンジニアが入社してくれましたが、もっと早くに採用できていれば、よりスムーズだったのかなと。
あとは、リーダーを務められるシニア層のエンジニアも、さらに早期に必要でした。エンジニア歴が最低でも10年あるような方です。なかなか市場にもいませんが、類する経験を持つ方は積極的に採るべきでしょう。
カラクリはWebチームの開発リーダーが、まさにそういう人なんです。何十人という組織のマネジメント経験があり、エンジニア歴も10年以上。さらに言えば、カスタマーサポート領域の開発を担ってきた経歴があり、完璧なマッチングでした。
これほどの人はなかなかいませんが、頑張って探せば、どこかにいるかもしれない。探すのには早いに越したことはないです。採用活動の本格化は、もっと前倒しにすべきだったとは感じますね。
hokan・横塚:確かにプロダクト面で言うと、全国の全事業所で使われるようなお客様が契約されると、データ量も別格になりますからね。hokanも業界でもシェア上位の会社さまに導入され、全国一斉稼働となったのですが、アクセス数も段違いです。システムの信頼性を高めるSRE(サイト・リライアビリティ・エンジニアリング)人材の採用や、サービス品質を高めるQAチームも立ち上げましたが、hokanは整備が遅かったくらいだと思います。
カラクリ・中山:あとはエンジニアだけでなく、エンタープライズとの折衝や開発経験がある人も必要ですね。大手のお客様ほど、しっかりとしたプロジェクトマネジメントを求めてくることが多いので。今のカラクリでは「セールスエンジニア」という役職の人たちが当たってくれていますが、前職は大手SIerの出身者です。必要に応じて自分で手も動かせますが、基本はマネジメントを担当していて、とてもスムーズに進行できるようになりました。
最近はカラクリでもCREを設けました。CREは、よりCSマネージャーに近く、顧客の信頼性を高めることにフォーカスしてもらうエンジニアですね。まだ一人だけの専任状態ですが、これから組織を作っていく段階です。
セグメントとソリューションに対する解像度を上げる
──大型受注に特化した目標設定やOKRは、設定されていましたか?
hokan・横塚:COOが加わって、事業計画を引き直した段階でビジネスサイドはOKRを導入しました。エンジニアサイドも最初は設けていませんでしたが、今は導入しています。「大型案件受注の再現性」は直近のテーマでもありますし、今後も長く続いていくでしょうから、目標にはもちろん入っています。
もっとも、最終のアウトプットがOKRなのかKPIなのかは別として、エンタープライズにしてもSMBにしても、お客様のセグメントを整理して、しっかり言語化することが大事だと思っています。会社の規模だけでなく、生保・損保、乗合・専属、訪問販売か店舗型と、hokanが見ているセグメントは異なり、そのセグメントごとにおける課題とソリューションも異なりますから、徹底的に社内で言語化すべきだろうと。
開発中の機能が、どのセグメントの、どのペインに当たっているのか。「なんとなく全てのセグメントに共通している」と逃げがちで、あながち間違ってもいないのですが、そればかりだとセグメントを考慮しない売り方になってしまう。そうなると、売った後に別のセグメントから機能ギャップが出てきて、埋めなければいけなくなるんですね。
それを防ぐためにも、セグメントと、セグメント別における課題と、その課題に対するソリューション。これらの解像度をもっと高め、明確に擦り合わせておく必要があります。
──ありがとうございます。これからACV1,000万を狙う起業家やエンジニアチームに、ぜひアドバイスをいただけますか。
カラクリ・中山:お客様がACV1,000万円を払ってくれるだけの規模や体力を持っていると思えるのならば、その成功に全力でコミットするために必要なことは何か、とにかく考えていくのが大事です。<yellow-highlight-half-bold>「エンジニアだから」など役職にこだわらず、必要なことがあれば、全部やる覚悟ですね。<yellow-highlight-half-bold>
組織が必要なら組織を作らなければいけない。機能が必要なら精査した上で実装しなければいけない。リソースが足りないなら確保しなければいけない……それらの上で、初めてACV1,000万円という1社を獲得できるわけですが、獲得後はまるで景色が違うと思います。
その後につながる大きな実績にもなりますし、そのお客様が他のお客様を連れてきてくださることもある。だからこそ、とにかくお客様のところへ赴き、声を聞き、オンラインでもオフラインでも対話をして、向き合っていくことを欠かさないことです。
横塚 出
株式会社hokan 取締役 CTO
1991年生まれ。愛知県出身。
東京工業大学社会工学部卒。在学中にシステム開発会社、学習塾経営(現在も継続)。介護業界向けCRMの開発やリクルートにて飲食店向けSaaSサービスのAPI開発に参画。2018年2月に株式会社hokanに参画し、現在の保険代理店向け顧客・契約管理システム「hokan」の基盤を開発し、エンジニアチームを立ち上げる。2019年6月より取締役就任。
中山 智文
カラクリ株式会社 取締役 CTO(人工知能・データ分析スペシャリスト)
大学の学部卒業後、フリーランスエンジニアとして仕事を続けながら、シリコンバレーに1年間留学(情報セキュリティを専攻)。帰国後、東京大学大学院で機械学習技術の応用研究を行う。 修士課程1年の夏、他のメンバーたちと共にカラクリ株式会社を創業。取締役CTOに就任。2足の草鞋を履き続け、2021年3月に博士号(科学)を取得。