2025年のソフトウェア、2026年のソフトウェア──AI時代の「戦時モード」をどう勝ち抜くか?

2025年、ソフトウェア業界は「戦時モード」に突入しました。AIの技術進化が開発コストを劇的に下げ、参入障壁を引き下げた一方で、競争は多様化し激化。アメリカではAI企業が3年未満でARR100億円を達成し、投資マネーの64%がAI領域に集中。日本でも資金調達の勢いは増していますが、上場マーケットではまだAI銘柄の本格的なブレイクスルーは見られていません。この環境で勝ち抜くには何が必要なのか。ALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロ&湊雅之が、古典の兵法論や戦略論を引用しながら2025年を振り返り、2026年に注目すべき「6つのテーマと5つの勝ち筋」をプレゼンテーションしました。

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「思考が介在する領域」を狙う。Algomatic CEO・大野峻典が突き進む、生成AI時代の事業開発と「PMFの新常識」

生成AIの登場は、スタートアップの事業開発に何をもたらしたのか。生成AIに特化したスタートアップスタジオであるAlgomaticの大野峻典CEOが追求したのは「思考が介在するから自動化できなかった領域」。しかし、事業立ち上げではドメインエキスパートになるための惜しみない苦労や、明確な基準を設定したPMF検証といった舞台裏もありました。複数のAI事業を同時展開するなかで見出した、AI時代の事業開発とPMFの新常識とは。

社内からタネを掘れ!コンテンツ制作のプロセスと、SaaS広報マネジメントの3要素

SaaS企業で広報に携わる全ての方に、SaaS広報の基礎から実務に役立つ情報まで凝縮してお伝えできる場所を作りたいという願いから、kipplesの代表 日比谷 尚武さんと実施した企画「SaaS PR集中講座」。たくさんの方のご要望にお答えして、この講座の内容をさらにギュギュッとまとめた記事を大公開!今回は「広報組織の立ち上げ編」の内容の後半をお届けします。

超入門!ストックオプションの設計と運用:人事制度のプロ・金田宏之に聞く「成長企業のSO戦略」

ARR1億円を超え、PMFやシリーズAを迎えるフェーズで、多くのスタートアップ経営者がストックオプション(SO)設計に悩んでいます。ALL STAR SAAS FUNDメンターで人事制度の専門家である金田宏之さんが、SOの基本設計から実践的な活用法まで解説。コミュニケーションとグランドデザインの重要性、退職時の持ち出し問題、「身銭を切る」感覚の醸成など、SaaSスタートアップが押さえるべきSOのポイントを紹介!

最高の採用を叶える「社員面談」のスキル──誰も教えてくれなかった「採用面談で意識するべき型」

採用活動を担うのは人事部だけではありません。"社員面談”という形で、社員全員が採用にコミットすることが重要。しかし、どういう姿勢で求職者と接したらいいかわからないと感じる人も意外と多いのでは。今回は自社の魅力を伝えるための「採用面談で意識するべき“型”」をご紹介します。

【AI時代のSaaS戦略】LayerXの拡大を支えるプロダクト、組織、そしてAI──福島良典 ✕ 福山太郎セッションから見る、SaaSの持続的成長に必要なもの

AI技術の急速な発展により、SaaS業界の競争環境は劇的に変化している。大手テック企業の台頭やAIによるコモディティ化の波のなかで、新興SaaS企業はどのように戦っていくべきか。4年間で8プロダクトを展開し、累計100億円以上の資金調達に成功したLayerXのCEO・福島良典さんに戦略を伺います。Rice Capitalの福山太郎さんを聞き手に、プロダクト戦略、組織づくり、AI時代のSaaSについて考えました。

【セオリーを超えろ】Atlassian元President・Jay Simonsが語った「5つの非常識な決断」

日本でも広く利用されているAtlassianのJiraやConfluenceがどのようにして世界的成功を収めたのか。同社の元Presidentであり、BOND CapitalのGeneral Partner・Jay Simons氏がAtlassianの13年間で経験した「非常識な選択」の真髄を明かします。プロダクトの価格を競合の10分の1に設定し、創業からわずか2年で次のプロダクトを開発、そして金融危機下で思い切った価格引き下げを断行。こうした戦略判断の背景には「プロダクト主導の成長(PLG)」の本質があります。ALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロとの対談では、複数プロダクトのマネジメント、競合との向き合い方まで、成長を目指すSaaS企業の経営者必見の知見が詰まっています。

ストレッチ目標を実現する鍵は「達成可能性70%」にある

業界トップクラスのCOOである倉橋さんに、COOになるまでに経験したこと、ストレッチ目標を立ててそれを達成するための方法、そして良いCOOになるためのメンタリティーについて語っていただきました。

カスタマーサクセスで事業トップラインを上げる〜CSにおける“Expansion戦略“

こんにちは、Sansanの山田ひさのりです。私はSansanのカスタマーサクセス部で、全体戦略の立案と仕組み化を担当しています。日々、SaaS事業者からもカスタマーサクセスのご相談を受けていますが、最近はある質問が増えてきています。それが「国内のSaaSベンダーにおいて、カスタマーサクセスで事業のトップラインを上げるには?」というもの。これまで、収益を最大させる手法は「新規顧客の獲得(Go-To-Market)」が有効とされてきました。その潮流は変わっていませんが、事業歴5年以上のSaaSベンダーの中には、Expansion(アップセル/クロスセル)で事業拡大を目指す動きが顕著になっています。

RightTouchが実証する「プロフィットセンター化」の条件──エンタープライズ戦略が可能にしたExpansion責務の再定義【カスタマーサクセス進化論】

「カスタマーサクセスはコストセンターか、プロフィットセンターか」──この問いは2018年から日本のSaaS業界で繰り返し議論されてきましたが、明確な答えは出ていませんでした。しかし今、この議論に一つの回答を示す企業が現れました。それが、コールセンター/カスタマーサポート領域に特化したコンパウンドSaaSを提供するRightTouch社です。その要点は「DAY1からエンタープライズをターゲットに据える」ことで「カスタマーサクセス組織がExpansionを担う」ことが必然的に成立するということ。以下、ALL STAR SAAS FUNDのメンターで、日本カスタマーサクセス協会代表理事の山田ひさのりさんによる寄稿です。

昇格と降格。スタートアップにおける等級制度とは?

人事制度設計で根幹をなす等級制度。魅力的な組織づくりにおいてこの等級制度構築は欠かすことができません。自社のメンバーにそれぞれ期待する役割や発揮してほしい価値を言語化することは、採用のミスマッチングを防ぐことにもつながります。今回はALL STAR SAAS FUNDのメンターとして数多くのスタートアップの人事体制構築のコンサルティングやサポートをいただいている金田さんに本テーマについて深くお伺いさせていただきました。